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世界90か国放浪! “現代の山師”中村繁夫氏の仕事術:『放浪ニートが、340億社長になった!』

Mikako Sekine

2016/01/01(最終更新日:2016/01/01)


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世界90か国放浪! “現代の山師”中村繁夫氏の仕事術:『放浪ニートが、340億社長になった!』 1番目の画像
出典:pixabay.com
 日本初で唯一のレアメタル(希少金属)専門商社をご存知だろうか。「アドバンストマテリアルジャパン」である。この会社の代表取締役社長 中村繁夫氏は、静岡大学在学中から“放浪ニート”として、アマゾンの密林からサハラ砂漠まで世界35か国を放浪した。大学を卒業し、商社(蝶理)に入社しても、中村繁夫氏の放浪は続いた。

 本書『放浪ニートが、340億社長になった!―世界90か国で学んだ人生を楽しむ仕事術』は、世界を放浪した中村繁夫氏の経験が事細かに紹介している。ただ経験を載せているだけではなく、経験から得た仕事術や考え方も取り上げられている。

 今回は、蝶理で働いていた経験から得た、中村繁夫氏の仕事に対する考え方を紹介する。

言葉の壁は越えられる

 中村繁夫氏が蝶理で仕事をしていて、初めて中国へ海外出張に行ったときのことだ。著者は英語しかわからない。一緒に中国に渡った蝶理のメンバーは、お客さんの対応で中国の通訳をするのに出払ってしまうし、駆け出しの営業マンの中村繁夫氏のために忙しい中わざわざ翻訳してくれる人などいなかった。

 ところが、中村繁夫氏は、当時の中国人の担当者には英語が堪能な人は少なかったにも関わらず、英語で商談を進めたのだ。時間こそかかってしまうが、思い切りがあれば言葉の壁は越えられるのである。

 交渉相手の言葉がわからなくても、話にならないと諦めてはいけない。自分にできることを相手にぶつけることで、少しでも生み出すことができるのだ。中村繁夫氏もこの交渉のおかげで、成果を生みだした。

とっとと挫折する

 人間誰しもうまくいかない時はある。心が折れてしまい、自信喪失する。中村繁夫氏は人より丸4年も遅れて社会人になった。そのため、自分より年下の先輩から「仕事できねえなあ」と言われることもしばしば。そのことに関して、悩んでいたこともあった。しかし中村繁夫氏曰く、悩んで悩み抜いたときに、それを突き抜ける瞬間がある

 他人に指摘されたことに悩んで、自分を責め、相手を責め、解決案から遠ざかってしまうことが一番良くない。ならば、他人から指摘されたことを「その通りだ」といって、自分から心を折ってしまう方が良い。さっさと心をおってしまえば、自分のいいところと悪いところの見極めができる

 バカにされるのは、バカにされるところが自分自身にあるからに他ならない。事実を受け入れ、素直に学ぶのが良い。自分をさらけ出し、追い込むことで、自分の本当の力が発揮できるのである。

自分の運命を受け入れる

 最悪の状況になると、人は誰しもパニックに陥る。しかし、最悪の状況こそ、落ち着いて対応したいものだ。最悪の状況に陥ったと思ったら、腹を据えて「これは当たり前のことなんだ」と思うようにしよう。悪い時期が来るのは当たり前のことなのである。うまくいき出したと思っていると、途端に壁にぶち当たることは、しょっちゅうある。

 中村繁夫氏は、「失敗しても負けても、自分の運命を受け入れることのできる人が、最終的には勝つ」と主張している。「失敗しても、負けても楽しいぞ!」という居直り精神も重要なのだ。行動すれば、失敗もする。一番いけないことは、行動せずに失敗しないことなのだ。どんなときも、命まではとられない思って勝負するべきなのだ。


 机の上であれこれ考えていても何も変わらない。まずは自分の足を動かし、何でもいいから直感に従って生きることが良い結果につながる。もし、悪い結果を出してしまったとしても、行動しなかったら得られなかった貴重な結果であることは間違いない。ぜひ、勇気を持って人生を進んで行く上で、本書を一読してほしい。何かに立ち向かっていく勇気と元気がもらえるはずだ。

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