ビジネスでよく耳にする「コストリーダーシップ戦略」。大まかな意味しか知らない人も多いのではないだろうか。また、言葉の意味を知っていても、実際にビジネスでどう利用されているか把握している人は少ないのではないだろうか。
この記事では、「コストリーダーシップ戦略」の意味と、コストリーダーシップ戦略によって成功を収めている日本企業の実践例を7つ紹介する。
コストリーダーシップ戦略の概要
コストリーダーシップ戦略とは
企業が他社と競争するにあたって、コストを下げる、価格が安いことを利点として集客することで、競合他社に勝とうとする戦略のことである。
マイケル・ポーターの競争戦略:3つの基本戦略
集中戦略は、特定の地域や特定の消費者など、特定のセグメントに戦うフィールドを集中する戦略である。その上で、コストリーダーシップ戦略か差別化戦略を進めていく戦略となっている。
企業における競争戦略
複雑な現代の経済社会においては、企業の競争戦略はそれぞれ複合的な色合いをもっている。
今回は、コストリーダーシップ戦略の具体的な実践方法を知るために、それぞれコストリーダーシップ戦略の色合いを強くもつ日本企業の実例を紹介していこう。
コストリーダーシップ戦略:日本企業の実例7選
コストリーダーシップ戦略:実例1 ユニクロ
ユニクロは、コストリーダーシップ戦略を強い競争戦略を持つ例として挙げられる。
ユニクロの強みは、価格を安く抑えながらも、品質の良いところだ。高品質のものが安く買えるという点が多くの人に支持されている最たる所以。
SPAとは、企画から製造、販売までを一手に行う形である。中間マージンなどの余分なコストをカットし、製品に転嫁することができる。これにより、品質の良いものを低価格で販売できるのである。
コストリーダーシップ戦略:実例2 ニトリ
ニトリの競争戦略もユニクロと同じく、SPAによって低価格を実現させ、コストリーダーシップ戦略の色合いが強く出ている。
元々はアパレル業界から始まったSPAモデルだが、徐々に他の業界においても展開されるようになっていった。
日本の家具・ホームファッション業界で、先駆けてSPAを導入したのは、何を隠そうこのニトリなのである。
コストリーダーシップ戦略:実例3 日本マクドナルド
by mxmstryo過去には、コストリーダーシップ戦略に走りすぎ、それに他社が追随して値下げ戦争が起きる事態となったこともある。その結果、値下げによる客単価の低下を背景に業績は悪化した。
それでも、コストリーダーシップ戦略を重視しているのに変わりはなく、低価格商品を充実させている。
例えば、1つのハンバーガーを作るまでの工程にもあらゆる効率化・省力化の工夫がなされている。それによって、品質を保ちながらも、コストを抑えているのである。
コストリーダーシップ戦略:実例4 サイゼリヤ
出典:www.flickr.comそのため、サイゼリアの競争戦略もまた、コストリーダーシップ戦略の色合いが強く出ていると言える。
サイゼリヤもコストリーダーシップ戦略をとり続けるために、他社にない管理システムへの徹底ぶりで、流通の効率化・システム化を進化させていこうとしているようだ。
コストリーダーシップ戦略:実例5 エイチ・アイ・エス
出典:www.flickr.com今となっては、エイチ・アイ・エスよりも低価格で航空券を販売している競合他社もあるが、エイチ・アイ・エスは低価格ブランドを確立したことによって、コストリーダーシップ戦略を取り続けることができている。
コストリーダーシップ戦略:実例6 ヤマダ電機
出典:www.flickr.comコストリーダーシップ戦略は、低価格を実現していくことから、基本的には経営資源の強い業界におけるマーケットリーダーに有効な戦略となっている。
そして、業界のリーダー的存在であるヤマダ電機がコストリーダーシップ戦略をとり、他もコストリーダーシップ戦略をとった場合、経営資源の強いヤマダ電機は非常に有利なのである。
コストリーダーシップ戦略:実例7 すき家
by Yuya Tamai牛丼販売業界トップの吉野家がとっている戦略は、品質重視・サービス重視の低価格にとらわれない差別化戦略がメインである。
すき家は、コストリーダーシップ戦略による徹底した低コスト化、少人数オペレーションによる店舗運営により競争優位に立った。
ただし、近年の競争激化する外食業界全体の値上げに伴い、品質重視の差別化戦略も取り入れつつある。
以上、競争戦略として、コストリーダーシップ戦略の色合いが強く出ている日本企業の実例を紹介した。 マイケル・ポーターの提唱した3つの基本戦略の1つ、コストリーダーシップ戦略に対する理解を深めてもらうことができれば幸いである。
今の企業に満足してる?企業戦略に共感できる企業へ転職するなら「リクルートエージェント」
企業戦略は、会社の印象を決める大切なスローガンである。企業戦略をしっかり理解して共感できることは、仕事へのモチベーションにも繋がるため、今の企業が自分の考えや将来の夢と異なる人は、転職をするといいだろう。
業界トップクラスの求人数を誇る、転職成功実績No.1の「リクルートエージェント」なら、適性に応じた求人を提案してくれるから、企業とのミスマッチを防ぎやすいためおすすめだ。
「もっと海外に進出している企業がいい」「利他主義な仕事がしたい」「社会貢献を掲げた企業に転職したい」など、転職先の希望にしっかり聞くことで、転職の満足度もグンと上がる。
今の企業戦略に共感をできない人は、まず「リクルートエージェント」に登録してみてほしい。
U-NOTEをフォローしておすすめ記事を購読しよう