ホリエモンこと堀江貴文が、自身のメルマガに寄せられた質問に答えるYouTube番組「ホリエモンチャンネル」。「堀江貴文のQ&A vol.575〜まだまだ営業は必要!?〜」では、ホリエモンと株式会社サイバーエージェント代表取締役 藤田晋氏が「ネットで消費者が賢くなれば営業の価値はなくなる!」という考えについて議論を交わした。
今回取り上げた質問は、「インターネットの登場で営業の重要性が下がったと思いませんか? 例えば家電を買うときに、昔は情報がないからセールスマンのトークやオススメで商品を選んでいました。
しかし今はネットの口コミがあるので、彼らの声に耳を傾ける必要はありません。飲食店もそうです。呼び込みや営業ではなく、『テリヤキ』や食べログの口コミで客は判断しています。もちろん何を売るかにもよりますが、ネットの登場で営業の重要性が下がったとは思いませんか?」という質問。
ホリエモン「サイバーエージェントはネット上の広告営業会社だよ?」
ホリエモンは、「一概にそうとはいえないかな。アフィリエイトはネット上での営業みたいなものだしね」と回答。
「何を言いたいかよく分からない質問だなぁ……」と言いながらもホリエモンは、質問者の考えに否定的だ。「例えばサイバーエージェント(CA)はネット広告営業の会社だよ?」と言うように、消費者の目からは少し見えにくいところで営業はまだまだ重要な役割を果たしていることを指摘。
また、ゲスト出演のCA代表 藤田晋氏はネット営業会社の第一人者として、「(営業なしで)ダイレクトにやれないことはないのだろうけど、営業を無くす方向には全く移行しないね」と話す。
現在はネット広告を売り込むCAのような会社だけでなく、セールスフォース・ドットコムを筆頭に企業の営業をネットで支援する会社もたくさんある。こうした状況からも、藤田氏の言葉がポジショントークではないことがよく分かるはず。
ネットによって営業が無くなったというより、ネットの利便性を活かした新しい形態の営業が次々に登場しているという方が正しいだろう。
ホリエモン「リテラシーが低い層は、まだまだ広告を頼りにしている!」
とはいえ、質問者の指摘は消費者を対象にしたセールスマンという意味での営業のはず。例えば、カカクコムなどで欲しい商品を決めてからお店に行くので、電気屋でのセールスマンのトークには価値が無いという意味だ。
それでもホリエモンは質問者の意見に賛同しない。「(ネットなどの)口コミで判断できるのは、リテラシーが高い層だけだよ」と指摘する。
カカクコムを使って自分だけで何を買うか決めるためには、まず家電にはどんな性能のものがあるのかを網羅的に把握し、その中で自分が必要な物を見極め、その上で最安商品を調べないといけない。
こう考えると、ネット検索で目当ての商品を決めるまでにはかなりの思考が必要なことが分かる。リテラシーが高くない層からすれば、店員の話を聞いたりクーポンがある店にとりあえず行ったりする方がはるかに効率的なのだ。
もちろん、ネットリテラシーが高い層が増えれば店頭での営業トークは価値がなくなるだろう。しかし、そうなればホリエモンが指摘するようにネットを対象にした新しい営業が生まれるだけ。
消費者が賢くなれば、直接的に消費者に訴求するのとは違ったタイプの広告が主流になる。現在は営業の価値がなくなったのではなく、新しい営業が登場してきている時代だといえるだろう。
ホリエモンと藤田普が営業という仕事について語った「堀江貴文のQ&A vol.575〜まだまだ営業は必要!?〜」。動画が見たい方はこちらからどうぞ!
U-NOTEをフォローしておすすめ記事を購読しよう