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クラフト・ビールの次はこれがアツい……! 次世代のビッグ・トレンド「ハード・サイダー」に迫る。

大倉怜士

2015/11/15(最終更新日:2015/11/15)


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クラフト・ビールの次はこれがアツい……! 次世代のビッグ・トレンド「ハード・サイダー」に迫る。 1番目の画像
by Lee Royal
 2015年の春から夏にかけて、ビール界のトレンドとなったクラフト・ビールだが、その波はすでに何処へ。2015年の秋冬には、また新たな種類のビールが旋風を巻き起こしている。それが「ハード・サイダー」と呼ばているもので、欧米を中心に新しいビッグ・トレンドとして注目され始めている。

 無論サイダーといっても、これは歴としたアルコール飲料・ビールだ。男女の仲を円滑にするは、悲しくも酒。女性の本音を知るは、悲しくも酒。デキる大人の男たるもの、トレンドには常にアンテナを張っていたいところ。それにこのビール、実は女性に大人気なビールなのだ。日本でトレンド化する前に、ぜひとも予備知識として頭の隅にでも置いておこう。

「ハード・サイダー」とは。

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出典:www.livinggreenandfrugally.com
 サイダーは英語でCIDER。国によってその定義は様々だが、アメリカで言うCIDERという言葉は日本でいうところのサイダーと同じ、甘味と酸味で炭酸飲料の類を指している。ハード・サイダーには、そのサイダーという語の頭にハード(Hard)という言葉が加えられている。

 では、これは何を表すのか。それは「アルコール飲料」であることの区別を明らかにするため。あえてHard(硬い、頑丈な、激しいといった意)を用いた理由は、アメリカ人の脳みそに直接聞いてみるしかないわけだが、ハード・サイダーがあくまで造語であることは予め理解しておこう。

 このハード・サイダーの味や製造方法に関しては後ほど詳しく説明するとして、このハード・サイダー。実はアメリカでは20世紀までは絶大な人気を博していたのだが、20世紀以降、その人気がトレンドの波に流されてしまっていたビールなのだ。

 ちなみにこのハード・サイダー。フランスでは「シードル(仏:cidre)」と呼ばれており、ビール好きであれば知ってる人も少なくないだろう。ホッピーのような瓶の形には入っているケースが多く、大衆居酒屋ではあまり見かけないだろうが、ブリティッシュ・バーなどでは良く見かけるビールのひとつ。ひとまずは、シードル=ハード・サイダーと理解しておいて貰って構わない。

年間450億円市場:クラフト・ビールに続くビッグ・トレンド

 そんなハード・サイダーやシードルといったビールが2015年の欧米でビッグ・トレンドとなってきている事は、序章で述べた通り。日本ではまだまだトレンド化していないが、アメリカでは年間450億円規模の市場を誇っているビールとなっているのだ。

 しかも、この規模は今後ますます上がっていくという見方もされている。その背景にあるのは、イギリスでのハード・サイダー人気。現在の英国のビール市場は、その15%をハード・サイダーが占めている。それに対し、アメリカではまだ1.2%以下に留まっている。

 これはアメリカ人にハード・サイダーが好まれていないというわけではなく、まだまだ認知度が上がってきていないという点に帰結しているだけ。全米での大規模広告にも本腰を入れ始めたハード・サイダー市場。

 今後ますますの発展は確実だろうが、このハード・サイダーの一体何が特徴で、人気の秘訣なのだろうか? ここからはハード・サイダーの人気の秘密に迫るべく、製造方法や味について詳しく見ていこう。

芳醇な林檎の香りが女性に大人気なビール

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出典:chevydetroit.com

林檎を発酵させて造られるアルコール飲料で、発泡性であることも多い。日本の酒税法では発泡性酒類のその他の発泡性酒類に分類されている。発泡性がある場合が多いが、発泡性でないものは、ワイン同様に日本の酒税法では「果実酒」に分類されている。

出典:シードル - Wikipedia

① ビール×林檎=ハード・サイダー

 ハード・サイダー(シードル)というビールを端的な方程式で表すとすれば、「ビール×林檎=ハード・サイダー」ということになる。味わいはビールに林檎汁をブレンドしているので、フルーティーな味わいを楽しめる。ビール特有の臭みがないのも、ハード・サイダーの特徴のひとつ。これが世の女性から人気を博している最大の理由。

② 「飽き」のこないビール

 筆者もビールは大好物だが、確かに特有の臭み(?)といったものを感じるときも少なくない(それが良いのだろうが)。それに、ビールというお酒は続けて3、4杯と飲んでいると、少し違うものが飲みたくはならないだろうか? そういった一種の飽きを感じさせないビール。それがハード・サイダーのフルーティさなのだ。

③ 「ビールは太る」を打ち壊した!

 そして、これは非常に現代らしい感覚だが、「ビールは太る」という強迫観念がある。無論、これは強迫観念でも吹聴でもない。科学的に実証された事実で、ビールっ腹と言うように、ビールの飲み過ぎは肥大化に繋がりかねない。

 つまり……、言いたいことはもうお判りだろう。このハード・サイダーというビールは太るという心配が要らないビールなのだ。無論、炭酸も含まれているため、絶対に太らないというわけではないだろうが、ハード・サイダーは主成分が林檎。つまり、果実だ。これが欧米の女性たちを中心に人気沸騰。いわゆる「グルテンフリーダイエット」というものだ。

自宅で飲めるおすすめのハード・サイダー3選

キリン ハードシードル

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by TAKA@P.P.R.S
 ここからは、U-NOTEが厳選したハード・サイダー(シードル)を簡単にご紹介していこう。

 まずは日本の飲料品メーカーであるKIRINが展開するハード・サイダー「キリン ハードシードル)」。日本に出回っているハード・サイダーの中で、おそらくダントツの知名度を誇っているだろう、定番中の定番。コストパフォーマンスの高さもお墨付きなので、一家に1ケース、いかがだろうか。

ニッカ シードル サマースパークリング

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出典: Amazon.co.jp
  林檎100%のハード・サイダーである「ニッカ シードル サマースパークリング」。夏向けの爽やかな飲み心地と清涼感を感じさせる一本で、非常に飲みやすい。彼女さんとのお家デートなどに持ってこいの一本だ。いざ、出陣!というときの為に、家の冷蔵庫に忍ばせておいては?

クール ド リヨン シードル ブリュット

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出典: Amazon.co.jp
 ワインの本場・フランスのリヨンで作られた一本「クール ド リヨン シードル ブリュット」。ゴージャスなデザインで雰囲気も盛り上がること間違いなしの一本。辛口のハード・シードルで、本格的な酒の嗜みにもなる。ぜひその舌で、本格派ハード・サイダーの真価を試してみてほしい。



 一躍、ビッグ・トレンドとしてその名を轟かせ始めているシードル、もといハード・サイダー。日本ではまだまだトレンド化していないが、そんな今だからこそ、トレンドのパイオニアになるチャンス。女性との会話の豆知識としても使えるハード・サイダー。ぜひ、頭の片隅にでも置いておいて欲しい。

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