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料理は“段取りが9割”。仕事がデキる男は、料理もできるという事実:『料理ができる男は無敵である』

Shinpei Hayakawa

2015/09/30(最終更新日:2015/09/30)


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料理は“段取りが9割”。仕事がデキる男は、料理もできるという事実:『料理ができる男は無敵である』 1番目の画像
by makelessnoise
仕事で成功している人には、料理上手が多い」

そう語るのは、メンズキッチンという男性向け料理教室を主宰している福本陽子氏である。

 福本氏は、メンズキッチンで「料理ができるようになると、美的センスや五感が磨かれ、素敵な男性に一歩近づける」と教える一方、料理は仕事の訓練にもなるとし、「なぜ、料理が男性に素晴らしい効果をもたらすのか」といったことも教えている。

 今回は、その福本氏が普段メンズキッチンで教えている内容をまとめた『料理ができる男は無敵である』という一冊を紹介する。

料理は男性にとってプラスでしかない

 人は、一生の内に何度も食事をする。自分で料理をし、楽しめるようになれば、それだけ人生に楽しみを増やすことができる。福本氏は、講義の最初に受講生である男性たちに、このように教えている。難しく考えず、単純に楽しみを増やそうというところから、男の料理は始まるのである。

 福本氏は、「料理には、材料があってプロセスがある。それはまるでプラモデルようである」と述べ、一つのものを完成させるという成功体験を簡単に得ることができるのだと語る。仕事で成果を出すのは難しく、即座に結果は出ない。それが毎日続けば、自然と仕事に嫌気が差してきてしまう。しかし、料理であれば1~2時間で終わらせることができる。ましてや誰かに食べてもらい、その人が笑顔になれば、すぐに成果を感じることができるのである。料理は、自分のモチベーションを維持するのに役立つということだ。

 凝っているものだけが料理ではなく、野菜を切って味付けして炒めるだけでも立派な料理になる。もし家族がいるなら、1~2品おかずを作ってあげるだけでも奥さんのサポートになり、自分が楽しむこともできる。自ら料理のハードルを下げて挑戦してみるのが第一歩である。

料理で段取り上手になる

 「仕事の手際がいい人ほど、料理も上手い」と福本氏は繰り返して語る。以前福本氏は、企業研修として料理教室を行ったことがある。その際、企業で精鋭とされる技術チームがレシピを見ただけで、手早く且つレベルの高い飾り寿司を作り上げ、福本氏は驚いたことがある。技術者たちに「料理経験があるか?」と福本氏は尋ねたが、誰一人として料理経験はなかった。

 技術者の1人が「レシピも設計図も同じで、プロセスが分かればできる」と答え、福本氏は料理と仕事には段取りという共通点があると考えた。仕事においても料理においても、段取りの良さが結果を左右する。そのため、日頃から段取り良く仕事をこなしている技術者は、料理も上手にこなせたのである。

 逆を返せば、普段から料理をしていれば、自然と段取りの訓練になるのだ。料理は献立を考えるときはもちろん、料理をしている間も火加減や他の料理など、常に頭を動かす必要がある。本を読んだりセミナーに通ったりするよりも「自分の頭で考えながら行動する訓練」として料理はうってつけなのだ。

料理で鍛える仕事の必須スキル

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by SMcGarnigle
 メンズキッチンに通っている男性の中には経営者が多い。福本氏は、多くの受講者との関わりのなかで、仕事に必要な4つのスキルとそれが料理で鍛えることができることに気づいた。それは以下の通りである。

1.目標設定能力

 仕事において結果を出すには、ゴールとそれまでの手順を明確に設定する必要がある。料理には、必ず完成というゴールがあり、そこまでのプロセスを考える力を鍛えることができる。

2.感受性

 チームで働く際には、自分の仕事を進めつつも周りへの気配りをする必要がある。複数の料理を作る際には、火加減を見たり食材を切ったりと、同時に進めるものが多く、周りに気を配る訓練になる。

3.柔軟性

 仕事では、失敗しても工夫し対応できるかどうかが結果を左右する。料理では、ミスが起こるのは日常茶飯事であり、その度に対応する必要がある。

4.ポジティブ力

 柔軟性にも関わるが、新しいことにどんどん挑戦できる姿勢が成果を出すためには必要となる。料理であれば、新しいレシピに挑戦してみることで鍛えることが可能である。

 キッチンに立って料理をすれば、デスクでの仕事の訓練になるということだ。


 料理上手は、ビジネスも上手い。この本には、ビジネスと料理の関係だけでなく、簡単にできるものから凝ったものまでレシピが紹介されている。ぜひこの本を読んで、まずは簡単な炒めものから始めてみて欲しい。



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