ホリエモンこと堀江貴文が、自身のメルマガに寄せられた質問に答えるYouTube番組「ホリエモンチャンネル」。「堀江貴文のQ&A vol.547〜国より企業!?〜」では、ホリエモンが食事の歴史から、現代社会が迎えようとしている大きな変化を語った。
今回取り上げた質問は、「将来的には国民国家よりいくつかのグローバル企業の方が力を持ってくると思います。そうなると、国民国家の発行する通貨よりグローバル企業の発行する株のほうが価値が上がるということも起こるのでしょうか?」という質問。
イギリスで肉が流行ったのは、アルゼンチンのおかげ!?
ホリエモンは、「すでにそうなってるでしょ。アルゼンチンやジンバブエの通貨に比べれば、AppleやGoogleの株の方が信頼度高い」と回答。
自分の所属する場所を考えるとき、多くの人はまず自分の国籍を考える。それは国家が想定しうる最も大きな組織だからだ。しかし、ホリエモンの考えでは国家以上の組織は既に登場している。Googleなどの世界企業は、いまや一部の国よりも巨大な力を有しているのだ。
ホリエモンの回答に、他のゲストも完全に同意。なんと「異論なし」ということで質問への回答は終了。話は転じて、ゲストが訪れた外国の話になった。
今回のゲストで過去にはJUDY AND MARYのギタリストを務め、現在は商店街バンドプロジェクトを率いるTAKUYA氏はアルゼンチンを訪れたとき、お肉のあまりのおいしさに思わず感動したという。
それもそのはず。ホリエモンは、「実はイギリスで肉料理が普及したのは、アルゼンチンの肉がおいしかったからなんだよね」と語る。19世紀に冷蔵船の技術が発達したおかげでイギリスにもうまい肉が出回ったのがそのきっかけだというのだ。
「食事はまずいもの」と考える
イギリスと言えば、豊かな食文化を持つ周辺国に比べて食事のレベルが低い印象だが、TAKUYA氏はこれについて、「そもそも人々が、料理をただのエネルギー源だと認識している」と話している。
しかし、これにも歴史的経緯がある。ホリエモンがいうには、イギリスの上流階級には大抵、ナニーという子守り役が仕えているのだが、彼らの任務は第一に子供に栄養のある食事を与えること。
栄養という観点から選ばれた食事の多くはおいしくないので、上流階級の人間に「食事はおいしいもの」という概念が定着しないのだ。金持ちがそもそも食事においしさを求めないために、結果として美食を追求する文化が根付かなかったということになる。
そんな歴史を変えた一因が、アルゼンチン由来の肉だったというわけだ。高品質な肉がイギリス人に食べることの喜びを気づかせた。まだまだ一流国には劣るものの、イギリスの食事の評判も近年はかなり回復してきている。
はるか昔から、人々は国家という最大単位の組織に習慣を支配されてきたかのように思えるが、それはちょっとした外部からの要因で大きく変わることもある。そして、今回の質問にもあったように、いまでは世界企業という国家以上の組織単位が登場している。
これからますます、人々を隔てる国籍という壁は意味を持たなくなるだろう。その崩壊はちょっとしたことから、例えば食べ物の好みなんかでも起こるかもしれないのだ。
ホリエモンが現代社会が迎えようとしている大きな変化を語った「堀江貴文のQ&A vol.547〜国より企業!?〜」。動画が見たい方はこちらからどうぞ!
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