世界には数え切れないほどのビールがあり、その全てを飲んだことのある人はいるのかなぁ?とときどき考える。筆者のそんな妄想はさておき、ビールに関しての知識は意外なシーンで使える知識だったりする。決して無駄な知識などないのだろう。
そして、博学な男性というのもなかなか乙なもので、ことお酒に関して明るい男性は話も弾むと女性人気も高い。つまり、モテるのだ。とはいえ、誰もが知っているような知識では意味がない。「知る人ぞ知る」ビールを知っているからこそ、本当の博学ぶりを演出できるというものだ。
豆知識①「最初のビールは紀元前4000年?」
出典:homepage1.nifty.com ビールの起源が、紀元前4千年紀(紀元前4000-3001年)にまで遡ることはご存知だろうか? 時は歴史の教科書にも載っているメソポタミア文明・シュメール人の時代。当時のビールは大麦やエンメル麦などから作られており、黒ビールや褐色ビールなど、種類も豊富だったという。
これらはシュメール人が遺した粘土板から判明した歴史だが、作られたビールの多くは人々の口を流れるのではなく、神々に捧げられる供物として作られていた。当たり前のことかもしれないが、この時代の第一優先対象は神様だったのだ。
さらにシュメール人はワインも作っていたとされているが、ワインの歴史はビールよりも深く、彼らシュメール人が最初の開発者ではない。紀元前8000年頃から飲まれていたとも言われており、アルメリアでは6000年前のものとされるワイン製造所跡も発見されている。
豆知識②「日本人はビールの“0.1%”しか飲んでない?」
すでに知っているという人も少なくないかもしれないが、ビールというものを製法に分解しただけで、世界には1000種を超えるビールがあると言われている。そんなにたくさん存在するビールだが、日本人が普段口にしているビールは、その中のたった1種「ピルスナー」という種類だけなのだ。
出典:blogs.reuters.com 国内のビールシェアの99%がこのピルスナーと呼ばれる種で、「黒ラベル」「一番搾り」「キリンラガー」「スーパードライ」「ザ・プレミアム・モルツ」などもこれに当たる。
つまり、日本人(の大半)は世界で1000種を数える中の1種、0.1%のビールしか知らないことになるのだ。普段何気なく飲んでいるビール。コンビニで缶ビールを選ぶ際も、銘柄で「これが上手い」と選んでいる方も多いだろうが、実際のところ、製法的にはどれも同じなのだ。
ビールは醸造方法で大きく分けると、ラガー系(酵母が沈殿する下面発酵、10度以下で長時間発酵)と、エール系(酵母が浮かび上がる上面発酵、20度前後の常温で短時間発酵)の2つのタイプがある。これらが原料や生産地などで分岐するという形で、1000種類を超えるビールとなっているのだ。
日本ビールの代表格・ピルスナーが、前者のラガー系製法によって作られているビールであることは少なくとも覚えておこう。お酒を嗜む者として常識であるといっても過言ではない。
豆知識③「ドイツ人とビールなワケ」
出典:kryalcastleoktoberfest.com.au ビール大国として名高いドイツ。昨今の日本で大盛況を呼んでいるオクトーバーフェストの発祥国でもあるドイツでは、ランチタイムでさえビールを飲んでいるという。しかし、なぜドイツではここまでビールが人気なのだろうか?
それには無論、諸説あるわけだが、そのひとつにゲルマン人としての気質という説:ゲルマン人説があると言われている。古代ローマ時代、ローマの人々はビールという飲み物を、下賎な人が飲む飲み物として蔑んでいた。
ビールと同じように、古代ローマ時代のゲルマン民族は『北方の蛮族』とされ、権力を持ったローマ人から蔑まれていた。ローマ人とゲルマン人。民族的な差異とゲルマン人にとって圧迫された環境。それらから己の民族的プライドを守る為にゲルマン人はビールを飲むようになった、というのがゲルマン人説である。
ビールの歴史は非常に深い分、我々には知られていない側面も多く持ち合わせている。これらは会話で使える豆知識程度に覚えておくのも良いが、本格的に調べてみるのも面白いとは思わないだろうか。ビールの本当の美味しさに気付けるようになるかも?
U-NOTEをフォローしておすすめ記事を購読しよう