お金持ちになりたいと考えたとき、一番最初に出てくるのは大抵「スポーツ選手になればいい」という解決策(?)である。なれるかどうかはさておき、スポーツ選手になればお金は基本的に困らないだろうという考えを持つ人は多い。
ところで6月末に、経済誌「Forbes」よりこんなランキングが発表された。その名も「スポーツ選手長者番付」、要するに「スポーツ選手の大富豪ランキング」である。2014年6月から2015年5月までの1年間、お金を稼ぎに稼いだスポーツ選手上位100人が公開されている。
今回は、そんなスポーツ選手長者番付をもとに、どのスポーツが一番「儲けられるのか」を調査してみた。一応忠告しておくと、「そもそもスポーツ選手にはなれないからムリ」などという“ナンセンスな”そもそも論は展開しないので、ご了承を。
1位のフロイド・メイウェザー(ボクシング)、年収は約368億円
by theglobalpanorama 2015年5月2日(現地時間)に行われた「メイウェザーvs.パッキャオ」戦を通じてメイウェザーの存在を知った人は少なくないだろう。彼らはボクシング界におけるまさに「レジェンド」的存在なのだ。
2015年版のランキングでトップを獲得したメイウェザーだが、その年収は日本円にしてなんと約368億円にも上るという。その多くはファイトマネーによる収入だというのだから、ボクシングで頂点に上り詰めるといかにお金をもらえるのかというのがわかる。ちなみに、収入が多いためか金遣いが荒いメイウェザーについたあだ名は「Money(金の亡者)」だとか。
2位には対戦相手マニー・パッキャオがランクイン
出典:ja.wikipedia.orgメイウェザーと同時に世界に名を知らしめたマニー・パッキャオもメイウェザー同様、スポーツ選手長者番付に名を連ねている。メイウェザーより若干劣るのかと思いきや、なんと2位にランクインしていた。
しかし1年間に稼いだ金額は196億円と、メイウェザーの半分程度に収まった。しかもそのうちほとんどはメイウェザー戦でのファイトマネーだというのだから、メイウェザーの影響の大きさを実感させられる。
パッキャオはプロボクサーとしてだけでなく、政治家としての活動もあるため、実際の収入はもう少し高いものと予測される。しかし、メイウェザーには到底及ばない金額であることは間違いない。
ランクインしている選手が多いスポーツとは?
ここからは、上位100人にランクインしている選手が多いスポーツを分析していく。ランクインしている選手が多ければ多いほど、そのスポーツは億万長者になりやすいという見方ができるからだ。
1位:野球(27/100人)
by Rafael Amado Deras 1位はやはりスポーツの王道、野球が多かった。100人中27人に野球選手がランクインする形となったのだ。上位10位には1人もランクインしなかったものの、30位を過ぎたあたりから一気にランクインする数が増えてきたのが印象的である。
野球のようなチームスポーツの場合、誰か一人に莫大なお金を払うということではなく、チームにあるお金を分配していくという形をとっているため、中間層にまとめてランクインしたのではないだろうかと思われる。また、競技人口が多いため、自然とお金も集まってくるという仕組みがあるのが心強い。
ちなみに、マー君こと田中将大は58位にランクインしており、野球選手の中では13番目にお金をもらっている選手となった。
2位:バスケットボール(18/100人)
出典:www.flickr.com 2位にランクインしたのも野球同様、チームスポーツとして人気を誇るバスケットボールだった。しかし野球とは違い、10位以内に3人もランクインしていたことが驚きである。
この理由はレブロン・ジェームズなど、伝説とも呼ばれるような選手の活躍があるためだと考えられる。3人が飛びぬけていることを除けば、あとは野球とあまり変わりないからだ。しかし、バスケットボールのほうがより大きな夢を掴む可能性があるということは、金額面に関して否定できないだろう。
3位:アメフト(16/100人)
出典:www.flickr.com 3位にランクインしたのは、日本ではあまり馴染みのないスポーツ、アメリカンフットボール(通称:アメフト)だ。アメリカでは絶大な人気を誇っているため、16人のスター選手が見事にランクインを決めた。
これら3つに関しては、アメリカにあるリーグの存在が大きいと考えてよいだろう。野球ならMLB(Major League Baseball)、バスケットボールならNBA(National Basketball Association)、アメフトならNFL(National Football League)がアメリカで人気を博している。そのため、比較的お金が集まりやすい構造となっているのだ。
結果、このような形となった。意外にも、ボクシングはメイウェザーとパッキャオ、それにもう一人を追加した3人のみだった。上位3つにサッカーを加えた4つのスポーツで75人を超えたため、残りのスポーツが入る枠が少なかったのが印象的だ。
ちなみに日本人は、先ほど紹介した田中将大ともう一人、テニス・錦織圭が92位にランクインしている。テニスは7人ランクインしており、錦織はその7番目だ。
本当に大きな夢、まさにアメリカンドリームを掴みに行くのであれば、ボクシングを極めようと思う腕っぷしの強い若者もいるかもしれない。しかし、億万長者と呼ばれる人間になる確率を少しでも上げたいのなら、ボクシングなどの個人技ではなく、野球やバスケットボールなどのチームスポーツを極めていくことが必要なのだ。スポーツにまつわる「お金」の話、少し見えてきただろうか。
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