上司のあなたがどんなに頑張ったところで、部下はあなたについてこない。それは、あなたの努力が間違った矛先を向いているからだ。
一般的に正しいと思われている指導が実は大きな間違いだったと知ったら、上司としては大ショックかもしれないが、早めに直すに越したことはない。
竹屋町森歯科クリニック院長であり、スタッフのモチベーションを上げる技のプロと称される森昭氏の著書『上司のあなたが頑張って働いても部下はなぜついてこないのか?』の中から、イタい上司の3つの間違った指導法をご紹介したい。
間違った指導法①:仕事ができない部下にアドバイスをする
by quinn.anya 仕事ができない部下に対し、アドバイスを沢山与えるのは逆効果。部下からしてみると、聞いてもいないのにアドバイスを聞かされるのは、ありがた迷惑な話なのだ。またアドバイスも、名ばかりであって、中身は説教や自慢話に過ぎないということもある。
これまで良かれと思い、アドバイスばかりしてきたという方には、部下を注意する上司ではなく、部下をねぎらってあげる上司を目指して欲しい。「この仕事はこうした方がいいよ」というアドバイスよりも、「いつもがんばってるね」と努力を褒められた方が、部下のモチベーションは飛躍的に伸びて、仕事に励むようになるそうだ。
間違った指導法②泣く社員に妥協してしまう
by Kris Krug 最近は、女性部下やひ弱な男性部下が増えてきて、対応に困る上司もいるのではないだろうか。中には、ふてくされたり、挙げ句の果てに泣いてしまう部下もいる。つい面倒に思い、妥協したくなると思うが、上司は決して決断を曲げてはいけない。簡単に折れてしまう習慣が身についてしまうと、大事な仕事のミスに繋がったり、チーム全体のパフォーマンス低下を招いてしまう。上司はしっかりと私情と仕事のきり分けができなければならないのだ。
とはいえ、先述したように厳しい上司は好かれないので、泣いている部下には極力優しく接してあげよう。肝心なのはぶれない決断力なのだから、優しく接するのは問題ない。
間違った指導法③おしゃべりは禁止、相手の愚痴に耳を傾ける
by greevy101 仕事のパフォーマンスが下がるという理由から「おしゃべりNG」な職場も多いかもしれない。しかし、この「おしゃべり」はむしろ積極的に取り入れるべきだ。なぜなら、他愛もないおしゃべりの中に、部下が今何を考えているのか、何に悩んでいるのかといったヒントが隠されている。それらのヒントから、上司は部下と上手く付き合っていく方法を見いだせるようになるのだ。また雑談をすることで、社内のコミュニケーションが円滑に取れるようになり、社員がのびのびと仕事できる環境が整う。
しかし一方で、禁止しなければならないのが「陰口」。陰口が1つでも出ると、人間関係に亀裂が入り、社内全体の雰囲気が悪くなる。人間だからつい陰口は言ってしまうものだが、都度「陰口禁止」と上司の口から厳しく注意を促していこう。
良好な人間関係と職場環境を築くためには、上司であるあなたが積極的におしゃべりに参加すること、そして陰口を禁止していく姿勢が大事なのだ。
中には、イタい上司の3つの間違った指導法に心当たりがある方もいるだろう。最初のうちは、改善するのに時間がかかるかもしれないが、これも部下に慕われる上司になるためだと言い聞かせて精進するように。
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