「明日からは早起きをするぞ!」と心に固く誓っても、布団の温もりに邪魔をされ、結局いつも3日坊主に終わってしまう。あなたにも、そんな早起きの挫折経験はないだろうか。
心の中では「早起き」は良いことだと分かっていても、なかなか長続きしないのだから本当に厄介な問題だ。
今回は、「もう何を試しても早起きできなかった」という方にこそ読んでいただきたい一冊『人生の主導権を取り戻す「早起き」の技術』をご紹介する。
著者の古川武士氏は、習慣化コンサルタント株式会社の代表であり、まさに現代人の悩みである「早起き」に関するプロによる、根気を必要としない早起き術は必見だ。
「起きる時間」ではなく「寝る時間」
いつも早起きが続かないのは、決定的な挫折原因があるからだ。その1つに、「起きる時間だけを目標にしていること」が挙げられる。「明日から5時起きにするぞ!」と目標を決めても、今まで早起きをしていなかった人が強制的に5時に起きるというのはハードルが高すぎて、予想外の出来事(飲み会やイベントなど)が起きると対応できずに、短期間で挫折してしまう。
目標を継続させる上で一番大事なのは、「起きる時間」ではなく「寝る時間」なのだ。前の日に夜遅くまで飲み会があれば、当然次の日の早起きは難しくなる。それよりは、前日にいかに早寝できるかだけに集中しよう。早寝するためのコツは、残業をしないように効率良く仕事を切り上げることや無駄に飲み会に参加しないこと、睡眠障害をきたすような就寝前のPCやスマホ操作を止めることなどである。
まずは、早起きするための「寝る時間」を設定し、その時間に1日のスケジュールを組んでいこう。
「早起き」習慣の1つに絞る
"Grasp all, lose all."(すべてを掴もうとすれば、すべてを失う)のことわざのように、あなたは一度に色んなことに手を出して失敗する性格ではないだろうか。
読書が良いと聞けば、毎日読書をする。TOEICの英語試験で高得点を取ろうと思えば、毎日リスニングをする。しかし、人間は同時に習慣をつけられるほど器用な存在ではない。多くの良い習慣を持っている人も、1つが習慣化されてから次のことに手を出している。
もしあなたが心の底から「早起きが出来るようになりたい」と思っているのであれば、他の新しいことに手を出してはいけない。またすでに何かに取り組んでいる人は、優先順位が高い方を目標にして、他のものは思い切って諦めよう。
睡眠負債が発生しない充分な睡眠を
睡眠不足が徐々にたまっている状態を専門用語で「睡眠負債」と言うが、この睡眠負債が溜まってしまうと、早起きが出来なくなる。仕事や付き合いで、つい睡眠時間を削ってしまうのは分かるが、寝不足は仕事のパフォーマンスにも響いてしまうので、充分な睡眠を心がけたい。ちなみに、本著では「9時間睡眠」をオススメしている。9時間は難しいという方でも、せめて6時間睡眠は確保したいところ。
あと土日にまとめて睡眠をとる「寝溜め」は、睡眠負債を解消する方法ではないので要注意だ。平日から充分な睡眠をとることを意識すれば、時計に起こされるのではなく、自然と体が起きる朝を迎えられるだろう。
今回ご紹介した“早起きの技術”は、根気を必要としないので、無理なく続けられるだろう。この本を読んだら、肩の力を入れて「よし!早起きするぞ」と意気込むのではなく、「まずは月曜日と水曜日だけ早起きしてみよう」という気楽な気持ちで始めてみて欲しい。
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