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デジタルどっぷりのスマホ依存症へ『グルメサイトで★★★(ホシ3つ)の店は、本当に美味しいのか?』

Naoya Shishido

2016/04/04(最終更新日:2016/04/04)


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デジタルどっぷりのスマホ依存症へ『グルメサイトで★★★(ホシ3つ)の店は、本当に美味しいのか?』 1番目の画像
出典:financesonline.com
 最近では、会社の通勤時間や人との待ち合わせ時間など、24時間スマホをいじっていないと不安だ、といった“スマホ依存症”に陥ってしまう人が多いそうだ。この記事を読んでいる人の中には、自分も該当すると感じる人がいるだろう。

 スマホになったことで、知らないワードをすぐに検索できたり、美味しいと評判の高いレストランを気軽に予約できたりと便利な機能を持つ反面、大量の情報が氾濫しているために、受け手が判断を見誤ると大きな失敗に繋がる危険性も孕んでいる。

 今回は、博報堂ケトル共同CEOの嶋浩一郎氏と博報堂DYメディアパートナーズ メディア局所属の森永真弓氏の共著『グルメサイトで★★★(ホシ3つ)の店は、本当に美味しいのか?』を参考に、グルメサイトの正しい利用法をいくつか紹介したい。

みんな大好き「グルメサイト」に潜む落とし穴

 「今日は友達の誕生日だからお祝いができるお店で食事したい」、「取引先相手を喜ばせるお店に行きたい」。そんなときに、多くの人が利用するのが「グルメサイト」だ。グルメサイトと言えば、「食べログ」や「ぐるなび」、「Rettyグルメ」などが有名だが、最良の店を選びたいときに参考にする指標が、口コミやお店の点数評価というのは共通していることだろう。

 しかし、この口コミやお店の評価点数は、全てが正しいとは限らない。口コミに「お店の雰囲気が良くておすすめです」と書いてあったが、実際は家族連れが多くてうるさかった。また、お店の料理点数は5点満点中、4.6点と高得点だったが、行ったら料理が不味かったといったような経験をした人は少なくないはずだ。

 これらの失敗は、受け手が情報を鵜呑みにしているのが原因の一つである。グルメサイトの口コミやお店の点数評価は、スパム対策は一応してあるものの、一般的に誰でも評価がつけられるようになっており、意図的に気に入っているお店の評価を上げることも可能なのである。そういったレビュー業者がいるとも言われており、いわゆる「ステルスマーケティング」の可能性も考えられる。

失敗しないグルメサイトの使い方

デジタルどっぷりのスマホ依存症へ『グルメサイトで★★★(ホシ3つ)の店は、本当に美味しいのか?』 2番目の画像
出典:digitalbloggers.com
 では、グルメサイトを参考にするときには、何を基準にすればいいのだろうか。

 1つ目は、「投稿者数をチェックすること」。たとえ点数評価が5点満点中、2.7点のお店であっても、口コミ件数が50件あれば、それだけ多くの人がその店に通っている証明になる。逆に、点数評価が5点満点中、5点だったとしても、口コミ件数が2件しかなければ、その店を多くの人が利用しているとは言いがたく、評価も少し疑うべきだ。

 ただし、最近ではこの評価基準が単純平均でなく、「影響力があると判断された評価」と「影響力がないと判断された評価」で点数に違いをつけるサイトもあるので、事前にサイトの評価基準をチェックするように(細かいアルゴリズムなどは、レビューハックを防ぐために隠されているが)。

 2つ目は、「詳細情報を把握すること」。グルメサイトは、基本的に広告費を多く払っているお店情報をサイトのトップ画面や検索で優先的に表示している。検索で一番上に表示されるのだから美味しいのだろう、と安直な判断で店を決定すると、予算3,000円のつもりが10,000円以上かかってしまったという事態も起こりかねない。サイトを利用するときは、キーワードを絞ってお店検索をし、お店の予算や投稿者数などの情報をしっかり確認するようにしよう。

 
 今回は、『グルメサイトで★★★(ホシ3つ)の店は、本当に美味しいのか?』の中から、グルメサイトの正しい利用法を紹介してきたが、最も大切なのは「情報に対して疑いを持つ目」である。それは、グルメサイト利用時に限ったことではない。情報が沢山あるデジタルの中で、どの情報が正しいのか客観的に見極める。この力さえ身に付けば、どんな場面でも応用が効くので、是非本書を参考に情報を見極める力を養って欲しい。そして、なんでもかんでも口コミや点数を気にしてお店選びをするような大人には、正直なって欲しくないところだ。自ら価値を決め、自分の舌を信じ、自分がおいしいと思うお店を真摯に見つけて欲しい。

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