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一流の人は、頼みごとの前に必ず相手の名前を呼ぶ:『「一流の存在感」がある人の振る舞いのルール』

Shinpei Hayakawa

2015/08/30(最終更新日:2015/08/30)


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一流の人は、頼みごとの前に必ず相手の名前を呼ぶ:『「一流の存在感」がある人の振る舞いのルール』 1番目の画像
出典:free-photos.gatag.net
 一流と呼ばれる人たちには、他の人とは異なる存在感や雰囲気がある。それはオーラと呼ばれたりもする。どうすれば身に付くものなのか? そう考えたことのある人も多いだろう。

 例えば、一流の人は鏡の使い方からして他の人とは違う。多くのビジネスマンは鏡を見るときに、髪形やヒゲなど目立つ部分ばかりに気を付けがちである。しかし一流の人は、どの角度から他人に見られてもいいようにシャツの袖口や襟、振り返った後姿にまでこだわって身だしなみを気にする。こうした厳しい身だしなみのチェックによって、ふとした瞬間に他人が見るような些細な部分からでも品格を生んでいるのである。

 今回紹介するのは、ホテルオークラ神戸やホテル西洋銀座で社長秘書を歴任し、日本初のプレゼンスコンサルタントとなった丸山ゆ利絵氏が、前述したような一流の品格や雰囲気の作り方をまとめた『「一流の存在感」がある人の振る舞いのルール』という本である。

「一流の存在感」がある人は、イメージを作る

 一流だと感じさせる人に共通するのは、信頼感のある堂々とした雰囲気である。その雰囲気を形作っているものは、姿勢であると丸山氏は述べる。どんなに高い地位や能力を持っていようと、姿勢や前述した身だしなみがキレイでないと品位を低く見られてしまう。

 丸山氏は、一流のイメージを演出する正しい姿勢の作り方を次のように教えている。まずは腹筋を締め、そのまま自然と背筋を伸ばし、肩甲骨を後ろに引く。そしてアゴを少し引く。これが堂々とした雰囲気を相手に感じさせる姿勢である。一流の人は、これを普段から自然に行っているのだ。

 アゴの角度は相手に与える印象を大きく変える。これに関して丸山氏は本書で、とある人事担当者の話を例に出している。この人事担当者は、就活生から面接時に「偉そうに見える」という評判を流されて困っていた。そこで著者は何が原因なのか調べる内に、この人事担当者にアゴを上に向ける癖があることに気づいた。実際、アゴを上に向けながら話すと横柄な印象を相手に与えてしまうという。この話は、アゴの角度といった些細なことでも、相手に与える印象が変わってしまうという分かりやすい例である。

「一流の存在感」がある人は、人を大切にする

 ただ堂々としているだけでは、信頼感は生まれない。堂々としながらも、周りに気を配れるような器の大きさも重要なポイントであると丸山氏は教えている。丸山氏が秘書をしていた頃、お茶出しや出迎えの際に感謝の言葉を述べたり、頭を下げてくれたのは決まってかなり偉い人たちであったという。このように、どんな相手にでも思いやりや礼儀正しさを示すという姿勢は、一流の風格を感じさせる。

 また一流の人は、他人への関心も高いと丸山氏は述べる。一流の人は、相手に何か頼みごとをする場合には「◯◯さん、頼みごとをしてもいいかい?」と、まず相手の名前を呼ぶ。そして頼みごとをしてもらったら、必ず「助かったよ」「ありがとう」など感謝を述べることを忘れない。これが会社であれば、上司に対し部下は「この人は自分の名前を覚えてくれているんだ」と信頼感を生み、上司から感謝されることで部下を「この人と仕事を頑張ろう」という気にさせやすくなるのだ。

 丸山氏の下に学びに来る人の中には、部下に感謝を伝えたり褒めたりすることは、部下に甘い顔をすることだと勘違いしている人が多いという。もちろん堂々として厳しくせず、常にへりくだるような態度を取っていれば、そうかもしれない。だからといって厳しくばかりしていては、相手に威圧感を与えてしまうだけである。堂々としながらも時には厳しく、時には感謝を述べる。そうして「格」や「丁寧さ」、「誠実さ」を伝えてこそ、一流の振る舞いになるのである。

「一流の存在感」がある人は、流行やこだわりではなく、センスを持つ

 前項までで、態度や姿勢といった自分資本の面から一流の存在感を生む方法を見てきた。この最終項では、服装という面から一流の存在感を生む方法を紹介していく。

 丸山氏は、服装は他者から見える内面だと形容している。ビジネスの場において、適切な服装選びが出来るということは、社会性の高さの表れである。そのため服装の選び方で、その人のセンスや知性、品格が見えてくるのだ。自分の好きなものばかり身に付けていたり、流行のものばかり追いかけていたりすると、こだわりの強さや流されやすさを相手に感じさせてしまい、ビジネスの場では品位や評価を落としかねない。

 「服装に迷った時ほど、ドレスアップすべき」と丸山氏は語る。適当な服を選んでしまえば、相手に「適当でいい」と思わせてしまう。また適当にしたことで、カジュアルで場違いな服装になってしまう可能性もある。こうなれば一流ではなく、失礼な人になってしまう。日頃から華やかな席や一流の集まりに積極的に参加し、自分のセンスを磨きつつ、また自信つけることが一流の存在感を身に付ける訓練になると丸山氏は教えている。


 あなたも一流の存在感を身に付けたいと思うなら、ぜひこの本を読んで見てほしい。この本を読んだことで、あなたも一流の存在感に近づくはずだ。



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