時には怒鳴りつけてやりたいところだが、それで守られるとも思えない。でもどうしたらいいのかわからないから結局怒鳴ってしまう。そして変わらない。それどころか場合によって「逆ギレ」されることもあるだろう。
今回は、怒鳴る以外の方法で締め切りをうまく「守らせる方法」をご紹介しよう。
そもそもなぜ「怒鳴る」のはダメなの?
出典:www.modernmeditation.ca そもそも、「怒鳴る」ことの何がダメのかわからない、そう感じている人も多いのではないだろうか。「締め切りを守れ!」というように、相手に自分の思っていることを素直に伝えているという意味で、怒鳴るという行為はもっともストレートな表現方法だからだ。
しかし、やはり怒鳴るだけで相手は締め切りを守ってくれないことが多い。そういったタイプの人たちは、締め切りを守らなかったために「怒鳴られる」という経験がすでに何回かあるからだ。要するに、「怒鳴られ慣れ」しているのである。
そんな人たちにむやみに怒鳴っても仕方がない。怒鳴るという行為を繰り返しても、締め切りを守ってくれるどころか、印象のダウンにも繋がりかねない。そんな無意味なことを繰り返すより、もっと別のアプローチでクレバーに対処していく“しかない”のだ。
では改めて、怒鳴らずに締め切りを守らせる方法をみていこう。
「今日中」ではなく「23時59分まで」にする!
締め切りを「今日中」と言われると、なんとなく「今日の晩に終わらせればいいや」という印象を与えがちである。しかし、気が付いたら12時を回っていて「ああもういいや明日やろう」となってしまうのだ。
これは「今日中」という締め切りが持つ「抽象性」がそうさせてしまっている。抽象的な言葉だからこそ、その締め切りがいつまでなのか“分かっているけど”把握できない。そのため、「今日中」などという抽象的な言葉を使うのではなく、「午前0時」や「23時59分」などといった具体的な言葉を使うことが望ましい。
「23時59分」と表記すると、分単位での細かさが相手により「締め切る」感覚を与えることが出来る。59秒まで表記するとさすがに気持ち悪いので、分単位での表記が最も有効だろう。
「余裕を持たせない」締め切りを設定する
締め切りを守らない人の心理には、「どうせ締め切りを守らなくても、最終的な締め切りには間に合っているから大丈夫だ」というものが存在している。この考えを改善させることは、実は中々に難しい。一度染みついてしまった考えは、そう簡単に拭い去ることはできないのだ。
こういった人たちに有効なのが、締め切りに余裕を「持たせない」ことだ。その締め切り通りに進まないと、間に合わないように設定するのだ。そしてそれを本人に伝える。すると、自分が受け持つことに大きなプレッシャーがかかり、締め切りの少し前に提出してくれるようになる。少々荒療治ではあるものの、これを行わないことにはその根性は治らないと考えた方がいいだろう。
責任は「管理者にある」ことを強調する!
締め切りを守られなかったことで、最終的に責任が生じるのは大抵の場合「管理者」だ。締め切りを守らなかった張本人は、思っているより自分のダメージが浅いことに味をしめ、もう一度締め切りを守らないということにつながりやすい。
ここで重要なのが、あらかじめ責任が管理者に存在することを伝えるということだ。その際自らが責任をとるのではなく、「他人が責任をとらなければならない」ということを強調する。そうすることで、「人の立場がかかっている」というプレッシャーを与えることができ、無責任な行動がむやみに取れなくなるのだ。もっとも、これは「管理者」にある程度の人望がなければできないことなので、そこは注意が必要だ。
締め切りを守れない人には、締め切りを守れない人なりの気持ちや考え方がある。その内情をくみ取って、そこにあったアプローチを行うことこそ、締め切りを守らせることへの第一歩となるのだ。
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