「会話が苦手だ。」「人と話したくない。」――人と話すのが苦手だと、何かと悩みは尽きないものだ。世の中から言語さえなくなってしまえば、どれほど楽かなんてことも考えなくもない。
しかし、会話をしない生活が成り立つのは、大金持ちかニートくらいのものである。会話が苦手な人は、克服する以外に生きる方法はほぼないだろう。でも、どこから克服していけばいいのかがわからない。
そこで今回は、あえてコミュニケーションが得意な人の代表例・お笑い芸人が持つテクニック「ツッコミ」に焦点を当て、苦手な会話を克服するためのメソッドを紹介しよう。
なんでツッコミ?
お笑い芸人は、「ボケ」と「ツッコミ」を駆使し、場を盛り上げる会話をする。そのレベルの高さゆえ、とても一般人には出来ないのではないかと感じる。特に「ボケ」は、無から有を生み出す能力が求められ、さらにスベるリスクも高い。会話もマトモにできない人が、ボケなんかできるわけないと思うだろう。そして、それは概ね正しい。
だが、実は「ツッコミ」に関しては、そこまで敷居の高いものではない。事実、お笑い芸人の中でも、「ツッコミ」がうまくても会話が苦手という人は多いからだ。だがそれらの人々は、あたかも会話が得意であるかのように「ごまかす」ことが出来ている。
そう、会話が苦手な人も「ツッコミ」を習得することはできるのだ。そして、ツッコミを覚えるということは、苦手な会話を「ごまかす」一番手っ取り早い方法なのである。
まずは「疑問」を持つ!
by Marco Bellucci では、具体的にどのようにすればツッコミは身につくのか。まず、ツッコミを論理に捉えると、「疑問点の解消」である。人がボケたこと、すなわち「疑問点」をそのまま「質問する」、もしくは「指摘する」のがツッコミである。非常にざっくりとした説明だが、これがツッコミの一連のプロセスである。
質問や指摘を行う前に、まず相手の会話に潜む「疑問」を見つけなければならない。相手の話をよく聞いて「ボケている」、つまり「疑問を抱かせている」部分がないか、細心の注意を払うことが大事だ。
「ボキャブラリー」を大事に
ただただ「疑問」に「質問」や「指摘」をするだけでは、それはただの質疑応答になってしまう。面白くもなんともなく、会話も盛り上がらない。では、面白くするためにはどうすればいいのか。
周りにいる「面白い人」をよく観察していると、その人の「ボキャブラリー」の多さに驚かされる。どこからその言葉が出てくるんだという具合に、見事に「疑問」に対する「指摘」が入る。
ボキャブラリーを持たない人にそのようなツッコミは不可能である。面白いツッコミをするためには、人があまり思いつかないボキャブラリーを持ってこられる能力が必要なのだ。
アウトプットできなければ意味がない!
ボキャブラリーとは言いつつも、自分が持っているだけでは周りは何も面白くない。自分が持つボキャブラリーをいかに「素早く」引き出せるかが面白さのカギを握っている。
この「引き出す力」を身につけるためには、日ごろから多彩な言葉を用いるのが一番有効なトレーニングとなる。少ない種類の言葉だけを使いまわしていると、いざツッコミを行うときに、意外性のある言葉をアウトプットできなくなってしまう。会話が苦手だから会話したくないという人は、ブログに自分の日記を綴り、そこに使う言葉の種類を増やすといいだろう。
ツッコミが持つメリットは、苦手な会話を克服するということだけにとどまらない。人々の中で「面白い」という認識が生まれたり、ボキャブラリーの豊富さから「頭がいい」とイメージ付けがなされたりするのだ。苦手な会話を克服したいと考えている人は、是非ツッコミをマスターしてみてはいかがだろうか。
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