今、最も有名な塾講師と言えば林修先生だろう。林修の決め台詞「今でしょ!」は、進学塾・東進ハイスクールのCMから火がつき、2013年流行語大賞にも選ばれた。
嫌なことや面倒なことがあると後回しにしてしまう。やるべきことが分かっていても、なかなか始められない。このままでいいのだろうか? いや変えなければいけない。
「じゃあいつやるか? 今でしょ!」
今回紹介するのは、林修が自身の経験談から語る自分を変える方法論をまとめた著書『いつやるか? 今でしょ!』である。
林修の今でしょ!講座「タテからもヨコからも見る」
意外かもしれないが、林修は大のギャンブル好き。その林修が麻雀から学んだことは「麻雀で自牌ばかり見ても駄目、他牌ばかり見ても駄目。バランスが大事である」ということだった。これは、タテ(自分)の視点とヨコ(他者)の視点から物事を見ることが大切ということだ。
今の若者は、この部分が弱いという。ニュースで流れる大きな事件など、あまり自分に関係ないような事柄でも自分視点で見て、内容に一喜一憂してしまう。一方で、他者視点に立って目の前の情報を全く自分に関係ないと判断し、自分にとって実は重要な事柄であったとしてもスルーしてしまう場合もある。
重要なのは、まずは俯瞰してみること。そして、目の前のことが自分にとってどういったものなのか見極めてから、どの視点に立って考えるべきか選択していくのである。
林修の今でしょ!講座「他人からのアドバイスやオススメは無駄」
人は何か得たいものがある際には、自分の感性によって読みたい本や聞きたい話を選ぶ。そして、選んだものには熱意があるから何かを得られると林修は言う。一方で、自分の感性に合わないものからは何も得られず、そもそも受け入れようとしない。
悩むととにかく周りに話を聞いてもらおうとする。そして話をされた側は、それを悩み相談だと受け取りアドバイスなどを行うだろう。しかし、個々の感性は完全に一致するものではないため、所詮感性の合わないアドバイスから何かを得ようとはしないのである。つまり、必ずではないにしろ他人からのアドバイスは自分にとってあまり意味がないことが多い。
林修は、このことに関して「自分で考えろ! 自分を信じろ!」と述べている。結局のところ、自分で悩んで出した答えを信じて突き進むのが一番なのだ。
林修の今でしょ!講座「『いつやるか? 今でしょ!』の本当の意味」
出典: Amazon.co.jp 林修の「いつやるか? 今でしょ!」という言葉を、「思い立ったらすぐ行動」だとか「悩まず行動」といった新しく何かを実行することだと思っている人が多いが、本当に言いたいことは違うと林修は語っている。
今すぐ何か新しいことをしたり習慣を変えたりするのは難しい。それは誰しもが分かっている。では、一体「今」何をすればいいのか?
「今からすることは来るべき時に備えて、準備をすることをしてほしい」と林修は述べた。自分を変えようとして何でもかんでも新しいことを始めるのではなく、自分が変われるチャンスが来たときに、それを掴むための準備をしてほしいということである。チャンスをチャンスと感じられるように明日から準備するということが、「いつやるか? 今でしょ!」で伝えたいことなのだ。
林修は、様々な挫折や成功を経験している。そして一度は、ギャンブルで大きな借金を抱えるまでになったが、今では誰もが知る有名人になった。ぜひこの本を読んで、林修が作り上げた自己流の改革の方法を学び、自分なりの改革を行ってみてはどうだろうか?
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