腕時計というものは、人を惹きつける何かを持っているように思える。その何かが何かは解らないが、この腕時計というアイテムの面白い点は、1万円の時計も100万円の腕時計もその本懐に違いがないという点だ。
つまり、それはどちらも時間を刻み、それを人に知らせるための一種のツールに過ぎないということだ。それでも人は高級メーカーの腕時計に何かしらの魅力を感じてしまう。それこそ腕時計の持つ魔力と言えるのだろう。
そして腕時計にもブランドを指すメーカーというものが存在し、そのメーカーもまた歴史という長い時間をその陰に宿している。今回はそんなメーカーの歴史を紐解きがてら、今年の注目腕時計をご紹介していこう。
Breguet “240年の歴史を纏った、トラディション(伝統)”
出典:professionalwatches.com 「トラディション」が特別な時計であることは、一目見れば明らかだろう。構造を正面に剥き出しにした大胆な相貌。この手のトラディション腕時計が誕生したのが今から約240年前。
そしてその革新的な腕時計を生み出したのが、腕時計界の偉人アブラアン=ルイ・ブレゲという人物。彼の意思を引き継ぐようにトラディション腕時計だけを作り続けてきたのが、パリの腕時計メーカー「Breguet(ブレゲ)」である。
そして今年、メーカー創設10周年を記念して発表されたのが写真の一本「Tradition Chronograph Independent 7077」だ。トラディションだけを作り続けてきた当メーカーのこだわりが詰まりに詰まった一本。値段はなんと300万円越え。
伝統(トラディション)と革新(Independent)を融合させた珠玉の一本だ。
HUBLO “素材にこだわる腕時計作り”
出典:www.hautetime.com 腕時計の素材?と思った人も少なくないだろう。しかし今の腕時計業界のトレンド(流行)として挙げられるのは、「未知の新素材探し」だそうだ。素材とはつまりマテリアルを指し、金属などの耐久性効果に向けた革新的な素材探しという意味。
腕時計の本場スイスの高級腕時計メーカー「HUBLO(ウブロ)」は、この素材に対するこだわりが他メーカーよりも一段と強い。それは彼らの作り出す腕時計が証明してくれる。
2015年の新作にも「未知の新素材」が使用され、強靭で傷のつきにくいハイテクコンポジット素材を採用するなど、当メーカー独自の新しい取り組みが光る一本だ。
Louis Vuitton “今最もホットな腕時計?”
出典:www.hodinkee.com ハイファッションブランドとしての印象が強い「Louis Vuitton(ルイ・ヴィトン)」だが、腕時計メーカーとしてもその実力は一級。そして先日発表した新作腕時計の一つ「エスカル」シリーズが、今時計業界の中で最もホットな一本となっている。
写真の一本が話題のモデル「エスカル タイムゾーン」。この腕時計のスゴいところは、世界24地点の現在時刻が一目瞭然ということ。つまり日本の東京にいながら、海外24地点の現在時刻がオンタイムで解るということだ。
ディスクに描かれ、宙に浮いたように見える時計がメインの時間を表示し、クロックワイズに回転する24時間リングが、世界24地点の時間を指し示す。当メーカーは独自の技術でこれを実現し、腕時計界の話題拐っていった。
腕時計とはそれを使用するオーナーがあってこその存在。だからこそ、最上級の一品を選んでほしい。その2人の関係は決して稚拙なものではなくなるだろう。
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