アイデアマンになりたい。他の人が考え付かないような、奇抜なアイデアが出せるようになりたい。そう考える人は、少なくない。
しかし、具体的にどうアイデアを生むのかわからない。世の中にこれだけモノが溢れていて、それらを凌駕できるようなアイデアを生むなんて無理だ、と考えている人もまた少なくない。
そういう人たちは、そもそもアイデアの「出し方」を知らないのだ。今回紹介する書籍『アイデア・バイブル』は、アイデアを出すための具体的な方法が38ポイントに分かれて紹介されている。いくつか見ていこう。
課題の「代替・向上できる部分」を探せ!~SCAMPER法~
アイデア出しの最たる例として、「SCAMPER法」が挙げられる。もちろん、本書でもしっかりと解説がなされている。
SCAMPER法とは、ある課題の改善を行うときに、
代替する(Substitute)
結合する(Combine)
適応させる(Adapt)
修正する(Modify)
他の目的で使用する(Put to other purposes)
除去する(Eliminate)
並び替える/逆にする(Rearrange/Reverse)
という視点でアイデアを出すやり方だ。
それぞれの視点に立ち、その課題に対して質問を投げかける。「代替する」の部分で「何か代用が利きそうな部分はないか」ということや、「代用例として挙げられそうなものには何があるか」といった具合に、細かな部分へ質問を落とし込めるようになると、円滑にアイデア出しを行うことが出来る。
この方法を用いることで、考えもしなかったようなアイデアが思いつくのだ。加えて、この発想法は単純にアイデア出しを行うためだけではなく、日々の業務の改善にも使うことができるテクニックなので是非とも覚えておくべきだろう。
課題とは「関係ない」言葉を結び付けろ!~ブルートシンク法~
今、あなたの周りには何があるだろうか。机、パソコン、資料、飲み物――今周りを見回しただけでも、いろいろな「モノ」が存在していることがわかる。
ブルートシンク法とは、今抱えている課題とそれらの「モノ」を論理的に結び付けていく発想法のことを指す。もちろん結びつくまでにはいくつかの連想をしなければならないだろう。その「連想」こそがアイデアに繋がっていくのだ。
ただ一つ注意しなければならないのは、できるだけ「連想しやすい」モノを選ぶということ。連想が出来ないものを選んでしまうと、途中で八方塞がりになってしまい、論理的に結びつけることが不可能になってしまうからだ。
ここまでは、アイデアを論理的に導き出す方法についてお伝えしてきたが、今度は「右脳」を使うような発想法をお伝えしていく。
自分の中にいる「師」に教えを乞え!~メンターズ・トーク法~
アイデアを自分で考えるには、どうしても限界がある。しかし、自分でアイデアをなんとかひねり出したい。そう考えている人には、この「メンターズ・トーク法」がオススメだ。
この発想法は、自分の中に「師」を創り出し、その人に教えを乞うという発想法である。「あの人だったら何て答えるだろうか」を実際に自分の中で再生してしまうという方法だ。何ともオカルトな発想法だが、実はしっかりと心理学的検知に基づいている。統合心理学という学問を応用した発想法なのだ。
この発想法をマスターすることで、ある意味自分では考え付かなかったようなアイデアを自分の中で生むことが出来るようになる。初めはなかなか抵抗があるかと思うが、試してみて損はないだろう。
これらのような、極めて具体的な方法が本書では38ポイント紹介されている。この中の1つでも実践することが出来れば、発想力は大きく変わるだろう。加えて、アイデアを出す「心構え」についても解説されているので魅力的だ。自分のアイデア出しに限界を感じている人は、是非一度本書をチェックしてみてはいかがだろうか。
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