シンガポールというと、マーライオンがあり、高級ホテルが立ち並ぶ観光立国のイメージが強いという人も多いだろう。しかし、観光のイメージが強いシンガポールが、現在日本からの多くの転職者でにぎわっていることはあまり知られていない。
なぜ今、シンガポールへの転職が人気なのだろうか。今回はその人気の理由と、シンガポールで働くための条件について見ていこう。
シンガポールは「ビジネスしやすい国 世界NO.1」
出典:upload.wikimedia.org シンガポールが転職する場所として人気なのは、環境面においてビジネスがしやすいからだ。
世界銀行が毎年発表する「Doing Business」と呼ばれる、国ごとのビジネスのしやすさを評価したランキング。この「Doing Business」2015年版で、シンガポールはアメリカや中国などのGDP上位国を抜いてトップに立っている。これは、法人に対する税金の優遇や、汚職が少ない政治的安定、通信設備などのビジネスインフラが整備されている点、公用語が英語である点などが要因とされている。
ちなみに日本は世界の中で29位となっており、日本と比べるとシンガポールは格段にビジネスがしやすい国だということがわかるだろう。シンガポールは、そのビジネスのしやすさから優秀な人材がさまざまな国から集まるのだ。
地理的条件による「アジアのハブ」として機能
by xlibber ビジネスがしやすい環境であることも、シンガポールが転職する場所として人気な理由の1つだが、地理的な要因も忘れてはいけない魅力だ。
シンガポールはASEAN諸国のちょうど中心に位置し、シンガポール・チャンギ国際空港は東南アジアでも有数のハブ空港として知られている。香港や東京、ソウルなどといったアジアのビジネスの拠点となっているエリアへのアクセスも良い。
こうした地理的魅力から、日本の企業もアジアのハブとしてシンガポールに支社を設立するケースが非常に増えている。特にIT系の企業の進出が目立ち、DeNAやKDDIなどの大企業もアジア進出を見据え、シンガポールにオフィスを構えている。
異文化に触れつつ、日本に似た環境で仕事ができる
出典:www.flickr.com シンガポールでは住民の約3割が外国籍となっているため、もともと異文化を受け入れる体制が整っている。ビジネスパーソンにとって、シンガポール自体の文化を味わうことができ、さらにさまざまな国の文化にも触れられる機会は大きな魅力だろう。
シンガポールは日本と非常に良好な関係を結んでおり、物価や治安なども日本に非常に似通っている面を持っている。日本に似た環境で働ける点もシンガポールへの転職希望者が多い理由だ。
社会基盤が安定し、海外への転職のデメリットとしてよくいわれるような治安や歴史的背景、文化などのギャップも比較的少ない。まさにビジネスに集中できる環境だといえそうだ。
シンガポールで働く、そのために必要なこととは
出典:www.flickr.com 魅力やメリットが大いにあるシンガポールへの転職だが、転職希望者からの人気が高く、優秀な人材がこぞってシンガポールを目指すため、さまざまな条件をクリアする必要がある。
海外転職で重要になるのは英語の能力とビザの取得だ。まず、英語でのコミュニケーション能力は必須だろう。
そして、シンガポールではビザを取る条件が非常に厳しい。ビザを取得したいのであれば、日本でも指折りの名門大学(東大や早慶など)を出ていなければならないともいわれている。
こうした条件面は、実際にシンガポールへの転職を経験した人間や、転職エージェントにしかわからない部分も多い。シンガポールへの転職を考えるのであれば、エージェントなど相談できる相手を見つけることをおすすめする。
転職人気が高まるアジア有数のビジネス拠点・シンガポール。そこで働き自分の能力を試したい、高めたいという人は、一度情報を集めてみてはどうだろうか。
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