現代の、特に現代日本の路上において、果たして「スポーツカー」に魅力はあるのだろうか? 多くの人数も乗れず、乗り心地も悪いスポーツカーは、正直言って不要にさえ思える。
それでも私たち男は、そんなスポーツカーに憧れを抱くことをやめられない。それは決して『ワイルドスピード』のような映画で観てるからだけではない。だって、スポーツカーはそんな映画がない頃から、男心を鷲掴みにしてきたのだからーー。
スポーツカーに秘められた魅力というものは、正直言って筆舌には尽くしがたいものがある。いや、もはや言葉など無粋なのかもしれない。その魅力は、我々の心を直接鷲掴みにする。今回はそんなスポーツカーの人気ブランド達をご紹介しながら、スポーツカーの魅力に迫っていこう。
フェラーリ(Ferrari)
出典:auto.ferrari.com 誰もが知っているスポーツカーブランド「フェラーリ(Ferrari)」だが、その歴史は古く、20世紀頭の1929年にまで遡る。イタリアの地で創業者エンツォ・フェラーリ氏によって設立されたフェラーリ。今では世界を代表するスポーツカーブランドとなった彼らだが、今なおエンツォの想いは脈々と受け継がれている。
エンツォが求め続けたのは、デザインでも乗り心地でもない。スポーツカーとして、ただひたすらに強いエンジン。これは彼自身がレーサーだったことに由来しており、それは今でもフェラーリのモノづくりに対するポリシーとなっている。
誰のためでもない。ただひたすらにスポーツカーにスピードを求め続けたエンツォ氏。それは同時に、スポーツカーの在り方・魅力へとなった。彼の生き様が感じられるような一品は、計り知れない魅力を秘めている。
オペル(Opel)GT
出典:www.mobile.de 1968年、ドイツで一つのスポーツカーが生まれた。その名を「オペル GT」とされたこのスポーツカーは、エンジンのチューニングの楽さと高いデザイン性が人気を呼び、特にアメリカ市場で爆発的に売れた。決して色あせることのないデザイン性の高さが、その魅力を最大限に引き出している。
現在では完全にGMの子会社となったこのオペルというブランドだが、このGTシリーズは今でも高い人気を博している。それもひとえに、色あせることのない革新的なデザインがあるからこそだ。
マセラティ(MASERTI)
出典:astonmartinaustralia.com.au 「マセラティ(MASERTI)」の前身であるアルフィエリ・マセラティ工房がイタリアのボローニャで設立されたのが、約一世紀前の1914年。マセラティはそれ以来、一貫してスポーツカーの発展に尽力してきた。
ほぼ一世紀の歴史の中で、彼らは常にスポーツカーの性能、つまりそのレースカーとしてのスピードを重視してきた。そんな彼らが造り出すスポーツカーは、数々のレースで偉業を達成してきたが、そこにはそれに携わってきた何万という人の苦労がある。
彼らの造り出すスポーツカーは文字通り、プライスレスな逸品であり、男のロマンが詰まりに詰まっている魅力的な逸品だ。
冒頭でも述べた通り、スポーツカーの魅力は言葉では表せない。いや正確には、表す必要がない。見るという行為だけで、心を奪われてしまう。創業者や造り手の想いを感じながら、スポーツカーの魅力に触れて欲しい。
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