「スナックワールド」というゲームをご存知だろうか。リリース前ということもあって、知っている人は少ないだろう。では、「妖怪ウォッチ」はどうだろうか。さすがに知らない人はいないだろう。スナックワールドは、この妖怪ウォッチに続く一大プロジェクトと言われているゲームだ。
実はこのスナックワールド、現時点であらゆるビジネスが始まろうとしている。クロスメディア展開・タカラトミーとのコラボなど、今後は様々なシーンでスナックワールドを目撃することになるだろう。
スナックワールドと妖怪ウォッチは、同じある一人の手によって生み出された。それこそが、「レイトン教授」や「イナズマイレブン」など、数々の名作ゲームを世に送り出してきた株式会社レベルファイブ 代表、「日野晃博」だ。今回は、2015年5月31日の『情熱大陸』の放送に合わせ、スナックワールドと妖怪ウォッチを中心とした、日野晃博が生み出す「ヒットの法則」を解き明かす。
スナックワールドと妖怪ウォッチの「共通点」
スナックワールドは、完全新規タイトルである。しかし、スナックワールドと妖怪ウォッチには多くの共通点が存在している。ここに、日野晃博が考える「ヒットの法則」が隠されている。
「制作途中」なのに「クロスメディア展開」
by fukapon スナックワールドは、未だ制作途中であるにも関わらず、テレビ東京でのアニメ放映決定やコロコロコミックでの連載決定、さらには映画化決定などと、極めて大胆なクロスメディア展開を行っていく予定だ。
これは、開発当初からクロスメディア展開が行われてきた妖怪ウォッチにも同じことが言える。あらかじめ、テレビや漫画などでターゲットを囲い込む想定がスナックワールドや妖怪ウォッチにはなされているのだ。ちなみに、クロスメディア展開のパイオニア的存在、ポケットモンスターでさえ、ゲームの発売からアニメ放映までに1年の歳月をかけた。ここから、日野晃博のクロスメディア展開に対する周到さがうかがえる。
連動玩具「妖怪メダル」「ジャラ」
出典: Amazon.co.jp 妖怪ウォッチが持つ最大の機能ともいえる、ゲームと玩具の連動機能。ゲームとは別で売られている玩具「妖怪メダル」のQRコードを3DSに読み込ませることで、ゲーム内でガチャガチャが回せるという仕組みだ。一方でスナックワールドでは、「ジャラ」というおもちゃを購入し、内蔵されているNFCチップを3DSに読み込ませることができる。すると、ゲーム内でそのアイテムが入手しやすくなるのだ。
このような、玩具とゲームの連動により、ゲームやアニメ以外の「グッズ」としての収益が飛躍的に向上させている。メディア以外との連動もまた、スナックワールドのヒットする可能性を向上させる一因となっているだろう。
スナックワールド「独自の」メソッド
ここまでは、スナックワールドと妖怪ウォッチの2つが共通しているポイントについて触れてきた。今度は、スナックワールドにしかない魅力についてご紹介しよう。
「複数のプラットフォーム」でゲームを展開
妖怪ウォッチが発売されているのは、3DSだけである。派生したゲームが他のプラットフォームから発売されてはいるものの、本家本元は3DSでしか発売されていない。
それに対しスナックワールドは、3DSはもちろんのこと、Android/iOSアプリとしてもリリースが決定している。3DSを持っていなくても、スマホでスナックワールドを遊ぶことが出来るのだ。もちろん、前述の「ジャラ」をスマホ版スナックワールドに読み込ませることもできる。このように、ユーザーがより手軽にゲームを始められることを日野晃博は実現したのだ。
スナックワールドの世界にある「ファッションブランド」
スナックワールドのゲーム内には、衣服や武器を売っている「ファッションブランド」が初めから4つ存在している。ブランドごとに、衣服や武器のファッション性、コンセプトが異なっている。一つのブランドにこだわってコーディネートをするもよし、複数のブランドを組み合わせて自分だけのスタイルを確立するのもよし、といった具合だ。
このように、スナックワールドはゲーム内での「ファッション性」を意識させることで、女子層へのターゲットの拡大を狙っている。日野晃博の「徹底的に子供たちにアプローチする」という姿勢が活きた結果だと言えるだろう。
スナックワールドは未だ開発途中であるが、既にかなりの盛り上がりを見せている。スナックワールドが発売と同時に売れていくさまは、容易に想像することが出来る。スナックワールドがこれから市場でどのような成長を遂げていくのか、今後の展開に期待だ。
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