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新たなビジネスチャンスは「職場」にあり? 可能性が拡大しつづける「BtoE」ビジネスとは

ryoka

2015/06/01(最終更新日:2015/06/01)


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by Keng Susumpow

 「BtoB」も「BtoC」もビジネスの世界では当たり前の言葉だが、近年注目されているのが「BtoE」ビジネスだ。食品メーカーを筆頭に、様々な企業が取り組もうとしている「BtoE」とは、どのようなビジネスを指すのだろうか。

「BtoE」ビジネスとは?

 「BtoE」とは、「Business to Employee」の略であり、「従業員向けビジネス」とされる。言葉自体は昔から存在したが、これまでは「社販」や「福利厚生」など「自社の従業員に向けたサービス」の意味で用いられることが多かった。

 しかし、現在話題になっているのは少し違った「BtoE」だ。社外の人が、オフィスで働く人に対してサービスを提供する形が増えている。

 つまり、市場を「オフィス」としてビジネスを行う企業が増えているのである。

BtoEビジネスに挑戦する企業

 では実際、どのような企業が「BtoE」ビジネスに取り組んでいるのだろうか。「BtoE」ビジネスを行う企業とサービスの一部を見ていきたい。

オフィスグリコ(グリコ)

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by yto

 BtoEビジネスを行う企業の中で、かなり初期からBtoEに取り組んでいるのがグリコ。契約するとお菓子が詰まったBOXをオフィスに設置することができ、今や設置数は11万を超えているという。

 利用者は、好きなときに好きなだけお菓子をBOXから取り出し、その分の代金を払う。オフィスグリコの成功が、BtoEビジネスを活性化させたと言っても良いかもしれない。

Salad Oisix for オフィス(Oisix)

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by TAKA@P.P.R.S

 ランチにサラダをオフィスまで届けてくれるのがOisixの提供する「Salad Oisix for オフィス」。こちらはBOXなどをオフィスに設置し、商品の入れ替えは月1回ほどの「置型」サービスとは違い、最低週3回Oisixのスタッフが直接オフィスに訪問し、サラダを販売してくれる。

 オフィスグリコのお惣菜版とも言える「オフィスおかん」との資本提携も開始し、新鮮なランチの決定的なポジションを狙っているといえるだろう。

オフィス・コスメ


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出典:www.esthe-news.jp
 
 BtoEビジネスに参入しているのは食品メーカーだけではない。「オフィスコスメ」はオフィスではたらく女性向けに化粧品を提供するサービス。

 導入コストもかからず、オフィスグリコと同様、欲しい時に欲しい分だけ購入してその分の代金を支払うシステム。テスターなども充実しており、女性に嬉しいサービスになっている。 

「BtoE」ビジネスのメリットとは

 様々な企業が挑戦しようとする「BtoE」ビジネス。これまでとは全く違う販売形態に乗り出すことになる企業も多いが、一体そこにはどんなメリットがあるのか。いくつかのポイントを挙げてみた。

集客が必要なし

 BtoEビジネスが市場とするのは「企業のオフィス」。そこには何も集客しなくても毎日沢山の人がやってくる。

 BtoE事業では、そんな人が溢れるオフィスの一番近くでモノを売ることができる。これは、集客コストを考えなくていいという点で大きなメリットとなるだろう。

人件費が削減できる

 置型のビジネスが多い「BtoE」ビジネスでは、人件費を安く押さえることができる。

 多くのサービスでは商品の入れ替えは月に1回ほど。その1ヶ月の間、人を配置せずに済むため、大幅な人件費をカットできるのである。

まだまだ競合が少ない

 さらに、BtoEビジネスの面白いところは、まだまだ競合が少ないところ。コンビニやスーパーで商品を売るよりもずっと競合の存在を恐れることなく商品を売ることができる。

 「オフィスでの〇〇といえばコレ!」というものが定着する前の今こそ、BtoE事業を成功させるチャンスなのかもしれない。

可能性広がる「BtoE」ビジネス

 メリットでも述べたように、「まだまだ競合が少ない」という状態のBtoEビジネスには、様々な可能性が広がっている。

 ニーズに関しても、ランチやお菓子、コスメの他にもニーズが必ずあるはずだ。働く人や導入企業からお金をもらうだけでない、新しいビジネスモデルが生まれる可能性もある。

 これからも沢山のサービスが生まれる可能性のある「BtoEビジネス」の世界。これからどんなサービスが生まれ、オフィスで働く人たちに価値を提供していくのか楽しみである。


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