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捨てて、捨てて、捨てまくれ! 『情報の「捨て方」』に学ぶ、インターネットの「断捨離術」

Yasutaka Nagataki

2015/05/26(最終更新日:2015/05/26)


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by isado
 インターネットが普及し、今日では情報が溢れかえっている。今や、回線ひとつ繋げるだけで、膨大な量の情報が画面に表示されるという時代になった。そして、その中にはもちろん「自分にとって必要のない情報」も多く含まれている。

 本書『情報の「捨て方」』では、そんな膨大な情報の中から、自分にとって不要な情報を「捨てる」方法を紹介している。これを学ぶことで、自分に有益な情報のみを抽出できるようにする。そして、その情報から知的生産が出来るようになるというのがねらいだ。

自分の持っている情報を「アウトプット」してみる

自分の持っている情報の価値に気づかないことは、よくあることなのです。その業界や社内では当たり前のことでも、一歩外に出ると驚愕されることはいくらでもあります。驚かれるということは、貴重な情報ということにほかなりません。

出典:成毛眞(2015)『情報の「捨て方」』
 自分が持っている情報の中で、何が有益で何が無益なのか、その当人では判断がしづらい。自分とその周りにおいては、それが常識であるかのように扱われていたりするからだ。

 そのため、自分の持つ情報にどれほど価値があるのかを計るために、他者へアウトプットをしてみる。そうすることで、その情報の価値が聴き手からのリアクションという形で客観的に表れてくるからだ。自分が持つ情報の価値を客観的に判断してもらい、そこから優劣をつけよう。

情報のS/N(シグナル・ノイズ)比を上げる

触れる情報の内容を、質のいいものだけに絞ることです。自分でS/N比を上げるのです。不要なものには触れないこと、触れてしまったら捨てることです。

出典:成毛眞(2015)『情報の「捨て方」』
 自分がすでに持っている「いらない情報」の判断方法については理解ができた。今度は、これから得るであろう情報を制限する方法について紹介する。

 一番大事なのが、「情報のS/N比を上げる」ということである。S/N比とは、文字通りシグナルとノイズの比のことである。ここではシグナルを「有益な情報」、ノイズを「無益な情報」としている。要は、有益な情報を積極的に摂取し、無益な情報をシャットアウトするということである。以下で詳しく説明していく。

「意外性」のある人になる

 ある人に対して、「意外にこんな情報を知っている」とか「見た目と知識に(いい意味で)ギャップがある」という印象を持ったことはないだろうか。この意外性は、情報の取捨選択をするうえで是非とも大切にしておくべきである。

 自分が所属している部署、自分の肩書きとは少し離れているところの情報・知識をインプットしていること。その意外性で得られる恩恵というのは、思っている以上に大きいことが多い。

「質の低い情報」を根絶する

 世の中には質が高い情報と質の低い情報が存在している。そして多くの場合、世の中には質の高い情報を発信し続けるメディアと、質の低い情報を発信し続けるメディアに二極化されている。

 そんな「質の低い情報を発信し続けるメディア」をいち早く判断し、すぐに「見えなくする」ということこそ、無益な情報をシャットアウトする一番手っ取り早い方法である。また本書では、大衆と同じ情報しか入手せず、結果的に大衆と同じ意見・価値観しか持てなくなるなということも指摘されている。有益な情報のみが自分の視界に入ってくるように、「発信元」という大きな単位での取捨選択が出来るようになろう。

 「情報が氾濫していて理解が追いつかない」「自分にとって今何が必要な情報なのかわからない」と感じている方は、本書をチェックして情報の取捨選択術を身につけてほしい。



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