人と話していると、「この人と話していると言いたいことがすんなりと出てくる」と感じたり「この人と話し終わった後はなんだかスッキリする」という思いを抱くことがある。しかしその一方で、「この人何が言いたいのかわからない」や「この人と話していると疲れてしまう」という印象を感じることもある。
もちろん、人として好かれ、信頼を勝ち得ていくのは前者の方である。本書『一緒にいてラクな人、疲れる人』では、そんな話していて「ラク」と思われるような人になるために大事な心構え、テクニックを教えてくれる。
「意識」は自分ではなく「相手」へ
初めての人と話をする時、大体の人が「自分が相手にどんな印象を持たれるか」を気にする。第一印象の大きなパイを占める部分であり、今後の付き合いに大きく影響してくるからだ。
しかし、問題はそんな「自分」に意識を持っていってしまうことだと指摘されている。自分の評価を気にし、センシティブになっていることは相手も見て取ることが出来てしまう。そして多くの場合、相手も同じように、自分に対してセンシティブになってしまう。こうなると、両者の間には壁が生まれてしまい、砕けたコミュニケーションというのはなかなかできなくなってしまう。自分に意識を向けるのではなく、相手に何を与えられるか、相手をどう満足させてあげるかというように、相手に意識を向けてみよう。
「深呼吸」する
緊張すると、人は呼吸が浅くなってしまう。いわゆる「胸式呼吸」だ。この呼吸を続けていると、酸素が脳に行き届かず、呼吸がはやくなり、余計に緊張をあおることになる。また、浅い呼吸というのは意外と相手に聞こえていることが多く、そうすると相手も「この人は緊張している」というのがわかってしまうのだ。
人と話すということに緊張してしまうのであれば、意識的に「深い呼吸」をすることが大事である。深い呼吸をして、酸素を巡らせる。そうすることで、自分が落ち着くだけでなく、周囲にも「落ち着いている」雰囲気を与えることができるのだ。
「傾聴」し、「共感」する
出典:www.speechbuddy.com 失敗談をすると、「大丈夫だ、次はできる」や「最初は誰だってそうだ」などという反応が返ってくる人がいる。自分に置き換えたとき、そういった反応をしていた覚えがある人も少なくないだろう。
この反応、実は相手にとってはとてもストレスにつながりやすいのだという。なぜなら、失敗談をしているときに求めている反応は「励まし」ではなく「共感」であることが多いからだ。落ち込んでいる相手を励まし、元気づけてあげたいという気持ちもわかるが、まずは先に相手に対して「共感」をするところから始めよう。
話しやすさの違いは、そのまま信頼度に直結していると言っても過言ではない。それくらいに、コミュニケーションの重要度が高い社会になってきた。もし自分のコミュニケーションに自信がない、自分の話し相手は疲れてしまうのではと感じてしまっている人がいたら、是非この本をチェックしてほしい。
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