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ビジネス文書は「論理的でわかりやすく」が鉄則。相手に疑問を持たせない「ロジカルライティング」入門

Haruka Sato

2015/05/03(最終更新日:2015/05/03)


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by peteoshea

 あなたは、自分の文章作成能力に自信を持っているだろうか?

 ビジネスパーソンにとって、自分の考えを相手にわかりやすく表明することは欠かせない。特に、後で読み返すことができるという点において、文章に残すことは重要だと言えるだろう。

 プレゼンならば相手の様子を見て説明を付け加えることもできるが、文書ではそうもいかない。相手が何を疑問に思うか予想して、前もって答えを書いておく必要がある。今回は相手を納得させる文章の作り方についてお教えしよう。

話すときだけでなく書くときもロジカルに

 ビジネスに欠かせないものとして、ロジカルシンキング(論理的思考)が挙げられているのは多くの方がご存知の通り。そこで求められるのは、誰が見ても納得できるような一貫した論理だろう。

 この論理を文章化するスキルがロジカルライティングだ。

条件1:縦につながっていること

 ロジカルライティングには大きく分けて2つの条件がある。その条件の1つが「縦につながっていること」だ。

 この「縦につながっている」とは、因果関係が理解できる状態のことを指す。例えば、「人員不足なので、一人当たりの業務量が多い」というのは縦につながっている文章だ。

 「Aだから、B」と説明したときに、全員が理解し、納得できるような文章は、ロジカルライティングができている文章だと言える。

条件2:横につながっていること

 もう1つの条件が、「横につながっていること」である。

 これは、「Aなのは、BとCとDだからだ」と言えるような、全体がカバーされており、漏れや重複している部分がないという状態

 例えば、「ランチタイムにA店に行く人が多いのは、料理がおいしく、価格が手ごろで、立地条件がよくアクセスしやすいからだ」という文章は横につながっている。

 このことはMECE(Mutually Exclusive and Collectively Exhaustive)とも呼ばれており、これが行われることによって正確な全体像を把握することができる。

ロジカルな文章かチェックする方法

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by theilr

 文章が論理的かどうかを判断するのは受け取った相手側だ。自分がつながっていると思った論理も、相手にとってはそうでないかもしれない。

 だからこそ、相手に渡す前に確認しておきたいのは、この文章を他人が見たときに「本当にそうか?」「それだけか?」と感じない文章になっているかということだ。

 「本当にそうか?」と感じてしまうのは、因果関係が間違っている場合、あるいは踏むべき段階を飛ばしているせいで、論理が飛躍している場合であることが多い。

 また、「それだけか?」と感じてしまうのは、どこかの説明が不足していたり、全体を捉えきれていないことに原因があると考えられる。

 様々な前提条件を知らない人が読んだときに、これらの疑問が生まれないような文章こそが、ロジカルライティングが行われていると言える文章だ。


 考えるだけでなく、誰にでもわかるように情報を整理して文章化するロジカルライティングは、ロジカルシンキング以上に身に付けるのが難しいスキルかもしれない。

 しかし、習得してしまえばビジネスパーソンとしてのレベルアップは間違いない。2つの条件を押さえ、是非挑戦してみてほしい。

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