日本においては、勤続年数が長くなるにつれ、自分が動く「プレイヤー」から、人を動かし全体をまとめる「リーダー」となることを求められることが多々ある。
リーダーなどの責任の重い役割につくことを求められたとき、「自分は人の上に立つよりもプレイヤーとして働く方が向いているのに……」と感じる方もいるのではないだろうか。
しかし、そのように感じる人こそ、素晴らしいチームを作り出すリーダーとなる可能性を秘めているのだ。
リーダーはカリスマばかりじゃない
「自分は上に立つような人じゃない」と思っているあなた。「リーダー」という言葉に、「1人で何でもできる、能力の高い人」というイメージを持ってはいないだろうか。
たしかにリーダーの中には、スティーブ・ジョブズを代表とするような、人々の心を引き付けるカリスマ性を持ち、大きなイノベーションを起こせるリーダーもいる。
しかし、必ずしもそうである必要はない。なぜかと言えば、リーダーの役割は1人で何でも解決することではなく、チームの構成員の力を上手く利用して問題を解決することだからだ。
その役割を果たすためには、メンバーの得意分野を見つけ、メンバーが10人であれば10人全員の力を100%引き出すことが最善の方法となる。だが、リーダーが何でもできる人だった場合、「彼らの力を引き出すよりも、自分がやってしまう方が早い」と考え、結果として自分1人しか100%の力を出すことができなかった、ということもあり得る。
「1人で取り組む」場合と「チームで取り組む」場合では、目指すべきものやそこに到達するまでのプロセスが多少なりとも異なる。飛び抜けた才能のある人でなくとも、構成員の能力が活かせるチームを運営し、結果を出す可能性は十分にある。
ただし、明確なビジョンを持て
出典:allthefreestock.com リーダーとしての潜在能力を持っているあなたに、覚えておいてほしいことがある。それは、「常に明確なビジョンを持つこと」だ。
「チームメンバーの力を利用して問題を解決する」と言っても、彼らから引き出すべき力は目標によって異なったものとなる。そのため、理想とする状態や目的、目標などが自分の中で明確になっていなければ、彼らがどのような力を発揮できるようにすべきなのか見失ってしまう。
「今、自分たちは何を目指しているのか」を常に考え、言葉で表現し、そのビジョンをチーム全体に共有するのは他の誰でもないリーダーの仕事だ。
ここさえ確実にしておけば、チームメンバーからは「目標をはっきり提示してくれる、先を見通しているリーダー」と評価されるに違いない。
たとえあなたが「突出した能力がない」と自分を評価しているとしても、明確なビジョンを示すことさえできれば素晴らしいリーダーになる可能性を持っている。その厳しく評価する姿勢を活かしつつ、自信を持ってリーダーを務めていただきたい。
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