第二次大戦前後、アメリカのデザイナーを中心に産業デザイン的な家具が大量に作られた。その時代をミッドセンチュリーと呼ぶ。ミッドセンチュリーのデザイナーが手がけたインテリアは現代でも根強い人気がある。
彼らのデザインは独創的でありながら、マテリアルの質感を大切にしているため、様々なスタイルのインテリアと調和するためだ。今回、ミッドセンチュリー風スタイルをベースにしたインテリア実例を紹介しよう。
ほのかに感じるレトロフューチャーの息吹き
出典:www.your-home-design.com こざっぱりとしたシンプルモダンな部屋。洗練されたデザインの家具があるだけで、上質さを醸し出している。だが、ミッドセンチュリーテイストを織り交ぜると、単なるモダンスタイルを越えた魅力が生まれる。
ミッドセンチュリーテイストのインテリアデザインは、シルエットがどこかレトロフューチャーを感じさせるものが多い。それは、マテリアルにプラスチックや金属など、冷たさのある素材を曲線的に利用することで表現している。
インダストリアルデザインはミニマルなほど存在感が増す
出典:image.upinteriors.com 生活感のない無機的な空間、陽がさし込まなければ退廃しうる雰囲気が漂う。そこに、ポップに彩られたイームズのシェルチェアがあればどうだろう。
ミッドセンチュリーインテリアの「作品」としての美しさが非常に際立つようになる。椅子やテーブル、シェルフなど、その「モノ」が持つ強い個性は、インテリア史を振り返っても圧倒的な独創性をはらんでいる。
暮らしに限りなく近いところにある、デザイナーのスピリット
出典:2.bp.blogspot.com デザイナーの作品として強い個性をもったミッドセンチュリーのインテリアたち。日常生活を送る部屋のインテリアとして、馴染まないのではないかという疑問を持つ人もいるかも知れない。
実は、意外なほど汎用性が高く、スタイル問わず調和するのがミッドセンチュリーテイストの特徴。デザイナーのこだわりが表出したインテリアも、部屋の中では穏やかに馴染む。
インテリアは時代や国によって様々な個性がある。ミッドセンチュリーの時代もその一つだ。ただ、時代の進歩と共に廃れることなく、部屋に調和し続けるミッドセンチュリーのインテリアは、圧倒的な魅力を持っている。
U-NOTEをフォローしておすすめ記事を購読しよう