成功を得るために「努力」はつきものだ。ただ、一生懸命努力したとしても必ず成功が得られるとは限らないのが現実……。どうすればムダな努力をなくすことができるだろうか?
そこで注目したのが、日本マイクロソフト元社長の成毛眞氏の著書『このムダな努力をやめなさい』。今回はこの本の内容の一部から、努力のあるべき形や仕事への取り組み方に着目して紹介していく。
本のハイライト
<要約提供:flier(フライヤー): 本の要約サイト>
下手なこだわりなら、いらない。
継続することは大事だが、こだわりは時に「執着」となってしまう。例えば、幸せになるためにはお金が必要だと考え、自己啓発セミナーに通い、ネットワークビジネスにはまり込んで、他人を勧誘するようになってしまうといったものが挙げられる。
目的達成のためには手段に執着しないことこそが良いこだわりだ。例えば老舗の和菓子屋は、昔ながらの味のために製法にこだわるところも多いが、時代や季節、天気によって必要な変化を受け入れている。
人間も、環境に合わせて臨機応変に対応できる者が生き残っていく。大切な場面で柔軟に判断できるからだ。下手なこだわりはムダな努力。こだわりを捨て、発想や思考や行動をもっと自由にすべきであると著者は述べている。
"上から目線" が仕事においてプラスに働く
マイクロソフトにいた頃の著者は、「自分が世界で一番優秀だ」という自信から、どんな反論や叱責もどこ吹く風だったようだ。上司の指示に対しても、従いながらも「はいはい、好きにすれば?」と心の中では完全に上から目線でいたのだという。
こういった自信を持った上での行動が仕事の成果に繋がり、プライドを傷つけられれたり、他人を無理に自分の枠にはめたりしないで済むといった効果も得られると著者は話している。
「上司の考えに合わせなくては……」「あの人の考えはおかしい」などと、相手の発言に反応するのではなく、上から目線で「そういう考えもあるよね」と余裕を持つ。そうすれば、必要ないストレスや衝突の発生も抑えることができるのではないだろうか?
後悔ではなく反省をすべし
反省は改善点を考えるポジティブな行為だが、後悔は失敗をただ悔やむだけのネガティブな行為。ビジネスにおいて成功と失敗は繰り返されるものであり、失敗した過去を引きずってしまっては、新たな決断や大胆な行動が取れなくなる。
ポジティブな思考を支えてくれるのは、「失敗を忘れる力」だ。過去の失敗体験だけでなく世間体や家族のことを考えると、自由に決断をするのはなかなか難しい。しかし、そこであえて踏み切るかどうかが、大きな結果を手に入れるか否かを左右するだろう。
どこに向かって努力すべきか、その方向性について考える本『このムダな努力をやめなさい』。今回紹介した内容はほんの一部。興味を持った方は、一度この本に目を通してみてはいかがだろうか?
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