現代は、あらゆる分野でITが利用されています。そんな時代には「プログラミングのスキルが重要だ」とWantedly CEO・仲暁子氏とDeNA取締役・南場智子氏は口を揃えて言います。
インターネットやテクノロジーの発達・普及によって、ビジネスの形態は大きく変化しています。その中において、なぜプログラミングのスキルが重要なのでしょうか?
インターネットによって変わったITのスタイル
MITメディアラボ所長の伊藤穰一氏は、「インターネットが生まれる前と後ではビジネスは大きく変わった」という旨の発言をしています。
インターネットが生まれる前は、しっかりとMBAを取得した人がビジネスモデルを考え、その上で資金を調達してから人を雇い、サービスやプロダクトを作るという流れが一般的でした。しかし、インターネットが普及してからはものを作ることのハードルが低くなり、比較的容易にイノベーションを起こせるようになりました。
その結果、先にものを作っておいて、その後から資金やMBAホルダーを調達するというビジネスモデルが可能となったのです。
伊藤氏のこの発言を受けて、Wantedly CEOの仲暁子氏は、『最初の「ものを作る」段階で必要になるプログラミングの方が、いまやMBAよりも圧倒的に需要が高い』と主張しています。
プログラミングは創造力を育てる
「プログラミングを行うことで、未来のマーク・ザッカーバーグを育てたい」と語るのはDeNA取締役の南場智子氏。答えのないプログラミングを行うことで創造力が育ち、それが起業家の育成にも繋がると南場氏は言います。
日本ではIT企業の進出が目覚ましいですが、IT企業は発想ひとつで起業ができます。日本の伝統的な企業は、現在こういった発想だけで成長してきたIT企業に押され気味になっています。逆にいえば、IT企業のような創造力が伝統的な企業にあれば、伝統的企業でもイノベーションを起こせるということです。
南場氏は、そういったことができる人材を育てるためにはプログラミングが最適だ、と言います。答えはひとつではなくいくつもある、その答えを自分で創造していく力をプログラミングは育ててくれるのです。
DeNAと武雄市のプログラミング教育
こういった人材を育てるために、DeNAでは佐賀県武雄市と協力して小学生にプログラミングを教える試みを行っています。これは子供の論理的思考力を育て、創造活動のできる人間にする狙いがあります。
現在プログラミングを習っているのは小学1年生で、放課後に月2回、40分ほどの授業を全8回行います。幼いうちからプログラミングを教えることで、物事の吸収力や創造力の高い子供が育つのではないかと期待されています。
新しいことを生み出す創造力は、多くのニーズがある現代ではビジネスマンに必須の能力です。またイノベーションの敷居が下がった現代、ITで物を作り出すプログラミングの需要は高まっています。プログラミングはこれから必要な人材を作り出す最適な手段ではないでしょうか。
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