コミュニケーション力と聞くと、話し方の上手さだけに着目してしまいがち。しかし、真に求められるのは「問いかけ」の上手さかもしれません。
現に、組織心理学の第一人者であるエドガー・H・シャイン氏の著書『問いかける技術』によれば、「信頼関係の構築には「謙虚に問いかける」ことが求められる」とのこと。
そこで今回は「謙虚な問いかけ」をテーマに、良好な人間関係の築き方を著書の内容の一部からご紹介していきます。
謙虚に問いかける
社会学的に見ると、質問せずに一方的に話すことは「もし、まだご存じないなら教えてあげましょう」と、相手を上から見下ろすような格好になってしまいます。
それに対して質問は、会話の相手に力を与えると同時に、一時的に自分を弱い立場に置く行為。このような状況が、人間関係を築くための扉を開いてくれると言います。
そして「謙虚に問いかける」とは、相手を思いやる気持ちや純粋な好奇心、会話の質を高めたいと望む気持ちから生まれる行為。お互いに心を開いて仕事などの情報共有を行うことで成すことができるそうです。
実践の心得
肝心の「謙虚に問いかける」を実践する方法ですが、単に「これからはもっと相手に問いかけよう」と思うだけでは不十分。謙虚な態度や相手に本気で興味を持つことが、適切な質問をする態勢を維持するためには必要です。
質問の内容以外で、相手に「この人は興味を持ってくれている」と思ってもらうための決め手は、どれくらい熱心に聞いてくれたか。どんなに質問を取り繕っても、本気で興味を持っていなければ、それは相手に伝わります。
相手が話しているときは先入観を排除し、頭を空っぽにして聞くことに専念しましょう。
色んな人と仕事をしていく上では、お互いに尊重し合う気持ちが大切。『問いかける技術』が伝える「問いかけ」の技法、もっと踏み込んだ内容が知りたいと思った方は、一度この本をチェックしてみてはいかがでしょう?
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