もうすぐ春を迎え、多くの人が新生活に向けて、期待と不安が入り混じった思いを抱いているだろう。特に、慣れない職場や環境に飛び込む時の不安は計り知れないものとなる。「この環境でうまくやっていけるのだろうか?」「仕事や友人関係で失敗するかもしれない」などの不安から多くの決断を迫られる。
人生において決断とは、光のように過ぎ去り、そのタイミングを逃せば二度と同じ瞬間が訪れることはない。それだけ決断とは人生を左右する可能性がある。
人は自分の経験したことのない領域に踏み込む時、失敗を恐れ自分の思考に現状維持のバイアスを掛けてしまう。現状維持が最大の目標となり、リスクや起こる問題ばかりが思い浮ぶ、現状のままでいいという思考に陥る。
では、世界を一変させるような革命を起こしてきたビル・ゲイツやスティーブ・ジョブズのようなイノベーターたちは、どのように決断を下してきたのだろうか?
決断しないことは「無駄な時間」を浪費している(決断したほうがいい)
by batmoo 決断することの重要性をMicrosoftのCEOビル・ゲイツは次のように述べている。
「私は過去を後悔するような無駄なことはしない。私は決断をした。そして、その決断を全うする最善の方法は、ひとたび決断したら決してぐらつかないことだ。自分が決めたことを上手くやり遂げるには、覚悟を決めて、自分の仕事に前向きにならなければならない」
つまり、決断しないことは逆に無駄な時間を浪費しているということだ。
決断には時間をかけない(スピード感)
by James Mitchell Appleのスティーブ・ジョブズが、iPhoneやiPadのようなプロダクトを次々と生み出せたのも、短時間で決断していたからだと言われている。
ジョブズ氏が13歳ぐらいの時にヒューレットパッカードという企業に憧れて、電話帳でCEOであるウィリアム・ヒューレットの自宅の番号を調べ、いきなり突撃電話したことがあるそう。
さらに、彼はネクストステップ時代に独自のDVD編集技術を開発した企業を買収すると決断した時間は、たったの1時間。これは日系企業が企業買収を決断する時間のたった100分の1だ。
最善の決断は社内の通路や食堂で生まれる(場所)
by magnus hoij また、最善の決断にはスピード感だけでなく場所も重要となる。
Yahoo!のCEOマリッサ・メイヤーに言わせれば、「最善の決断や考えは、社内の通路や食堂での会話からもたらされる」とのこと。「他の社員と接しない在宅勤務では、スピードと質が犠牲になりやすい」と彼女は発言している。
家で決断するよりも、社内で他の優秀な社員と意見を交わしながら決めたことのほうが、最善の決断を選択できる。
心意気が無ければ「やめる」のも決断だ(その逆も決断だ)
by betsyweber TEDで有名なデレク・シヴァーズは、「決断には絶対にやるか、やらないかのどちらかしか存在しない。やろうかな程度の心意気ならば、すぐにやめる決断をしたほうがいい」と述べている。
やめることもひとつの決断だ。明確な志もなく、現在の仕事に取り組んでいるなら、決断をしないのと同じくらい時間を浪費している可能性がある。長期的に考えると、やめることのほうが最善の決断に。
決断するとは自分の人生に影響力があればあるほど、遅くなり難しいものとなる。しかし、なんの決断もせずに現状維持を続けるほうがリスクが大きくなってしまう。決断を早めるために、スピード感を意識し、迷ったら周りに相談することが最善の決断を導き出すヒントとなるはずだ。その決断が、あなたにとって最善の決断となるだろう。
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