近年、様々な企業で動物を社員として飼う取り組みがなされています。特に、IT企業ではこのような取り組みを行っている企業が多く、ビジネスマンならぬ「ビジネスワン」として活躍しています。
時には社員の癒やしとして、時には広報として活躍する動物社員たちの効用とは一体どのようなものなのでしょうか?
増加する動物社員
情報システムの構築ソフトなどを開発している、株式会社日本オラクルでは「キャンディ」という社員犬を飼っています。仕事は週に1回出社して、働く社員たちのストレスを和らげること。実際、キャンディと接している社員のアルファ派を計測したところ、アルファ波が強く観察されたことからも、社員たちをリラックスさせるのに活躍していることがわかります。
また、イラストSNSを運営する株式会社pixivでは「チョビ」という社内犬を飼っています。チョビはもともと社長の飼い犬でしたが、今では現場のストレスを和らげるだけでなく、pixivの広報犬としても活躍。今やpixivに欠かせない社員の1人になっています。
他にも株式会社はてなの社員犬「しなもん」、アライブ株式会社の社員猫「モンタ」と「のび太」など、犬や猫を会社で飼う会社が増加しています。
社員のストレスを和らげる動物社員
こういった動物社員が増えている背景には、社員のストレスを軽減させるという狙いがあります。犬や猫といった愛らしい動物と接することでリラックス効果を生み出し、ストレスを溜めずに仕事ができる環境を作っているのです。結果、社員のやる気も上がるので、仕事も効率的に進み、職場環境も良くなります。
また、動物社員を通じて社員同士のコミュニケーションが取れるようになる、という効用もあります。例えば、なかなか話をしたことがない人でも、一緒に社内ペットに触れることでお互い犬好きだということが分かり、意気投合する可能性も。動物社員をきっかけに関係を上手く築くことが出来れば、コミュニケーションがスムーズにとれ、仕事の効率も高まります。
動物社員を通じたコミュニケーションは会社内に留まらず、家庭環境にも影響を与えています。実際に、動物社員を話題にして家族との会話が増えたという人は多く、中には健康状態が良好になったという人も。
動物社員の導入には問題も
ストレスを軽減してくれる動物社員たちは、会社にとってはありがたい存在ですが、いざ飼うとなると問題点も出てきます。その最たるものがお金の問題。動物社員をレンタルするには、社員を1人雇うのと同等のお金がかかります。そのため、二の足を踏んでしまう企業も多く、なかなか導入に至らないケースも多いもの。
しかし、「社員からの提案があれば導入を検討したい」という企業もあり、導入そのものを視野に入れている企業は年々増加しています。
可愛らしい動物社員たちは忙しく働く現代人にとって、束の間の休息を与えてくれる存在です。今後、動物社員を導入する企業がますます増えることで、ストレス社会と言われる現代を変えるかもしれません。
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