「自己啓発本を読むのが好きだけれど、読んで満足してしまいがち」というあなたは、「キャリアポルノ」に陥っている可能性があります。
本記事では、あまり聞き慣れない「キャリアポルノ」について解説。
自己啓発本にハマっている人や、ついつい集めてしまいがちの人はぜひ確認してみてください。
- 「キャリアポルノ」とは?
- キャリアポルノの危険性
- 自己啓発本を無駄にしないための3つのポイント
「キャリアポルノ」とは?
まずは、キャリアポルノとは何かについてご紹介します。
「キャリアポルノ」という言葉は、『キャリアポルノは人生の無駄だ』の著者、谷本真由美さんが作った言葉です。キャリアポルノという言葉は、「自己啓発本を読んだだけで満足し、自分で行動せずに成功体験を妄想して欲望を満たすこと」を指しています。
自己啓発本とは、人生の教科書のように、このような生き方をするといいよと教えてくれるものです。有名な自己啓発本にD・カーネギーの『人を動かす』『道は開ける』やポール・マッケンナの『7日間で人生を変えよう』などがあります。
社会人になると、一度はこのような有名な自己啓発本を読んだことがある人もいるのではないでしょうか。他にも書店や図書館に行くと、大量の自己啓発本がおいてあります。
活躍している人や人気だといわれている本の作者の言葉には信憑性もあり、読むだけで「仕事を頑張ろう」とモチベーションを高める手段として有効に働くこともあるでしょう。
しかし、習慣的に自己啓発本を読んでいる方はちょっとした注意が必要です。
キャリアポルノの危険性
自己啓発本を読みその書かれている内容を実践すらせず、読んだことだけで満足している人もいるのではないでしょうか。
そのような人は、キャリアポルノに陥っている可能性があります。以下では、キャリアポルノの危険性について詳しくご紹介します。
「自分もキャリアポルノに陥っているかもしれない」と思った人はぜひ参考にしてください。
1.一時的な高揚感を得られるため、中毒性・依存性がある
キャリアポルノの1つ目の危険性は、一時的な高揚感を得られるため、中毒性・依存性があることです。
自己啓発本を読んでいる間は、一時的に「何とかなる」と根拠のない高揚感を得てしまうこともあるのではないでしょうか。自分も作者のように「成功した人間」になれるかもしれないと淡い期待を抱くこともあるでしょう。
しかし、自己啓発本は、一時的な高揚感を与えてくれますが、読んだだけでは本質的には何も変わらず、実行に移さなければ何の解決にも繋がりません。
行動に移さず、一時的な高揚感に依存してしまうだけになると、自己啓発本を読み漁り「学び」続けてしまいます。
2.「勉強をしている」と錯覚してしまう
キャリアポルノの2つ目の危険性は、「勉強をしている」と錯覚してしまうことです。
自己啓発本は、本なので罪悪感を持たずむしろ勉強をしている気になってしまいます。また、自己啓発本は、他人に相談するよりも手軽に自分の世界に入りやすく、やる気を掻き立ててくれるでしょう。
いいところもある反面、行動に移せないまま、同じような自己啓発本を読み続けてしまい、結局何も変わらない……といった結果になる危険性も高いのです。
3.キャリアポルノに陥っていることに気が付かない
キャリアポルノの3つ目の危険性は、キャリアポルノに陥っていることに気が付かないことです。
「気づいたら本棚が自己啓発本だらけだった」という人もいるのではないでしょうか。
キャリアポルノの危険性についての自覚がなければ、何も得られないまま時間を無駄に過ごし続けかねません。
もし、自分がキャリアポルノに陥っているかもしれないと気づいたら、その気づきを無駄にしないようにしましょう。
自己啓発本を無駄にしないための3つのポイント
「知らないうちにキャリアポルノになっていたかもしれない」と不安になっている人もいるのではないでしょうか。
自己啓発本を読むことは決して無駄なことではありません。
以下では、自己啓発本を無駄にしないための3つのポイントをご紹介します。
ポイント1.自己啓発本の著者と自分の違いを認識し、客観的に読む
自己啓発本を無駄にしないための1つ目のポイントは、自己啓発本の著者と自分の違いを認識し、客観的に読むことです。
自己啓発本を手に取る時、多くの場合なんらかの不安や恐れがあるはずです。そんな時、著者と自分を比較するのではなく、自分の不安は何が源泉になっているのかを明確に把握することが大切です。
同時に、自己啓発本に安易に答えやモデルを求めるのではなく、「著者は著者、自分は自分」と考え、ひとつの考え方として参考にするよう心がけるべきでしょう。
著者の言っていることが全て正しいと考えるのではなく、いいところだけを抽出して読んでみてはいかがでしょうか。
ポイント2.自己啓発本を読んだ後は行動に移す
自己啓発本を無駄にしないための2つ目のポイントは、自己啓発本を読んだ後は行動に移すことです。
自己啓発本を読んで終わりではなく、行動に移すことが大切です。
本の中で触れられている視点や思考が自分に役立つものなのかをイメージし、役に立つことは自分の生活に取り入れていきましょう。
自己啓発本を「目的」とするのではなく、あくまでも自分にない視点や思考が出てきた際の発想を広げる「手段」と捉えることをおすすめします。
ポイント3.定期的に読み返す
自己啓発本を無駄にしないための3つ目のポイントは、定期的に読み返すことです。
多くの自己啓発本を読むのではなく、自分の生活に役に立つような本を何度も読むようにしましょう。
自己啓発本を読んだ後は、「〜を実践しよう」とやる気になっていたことも、しばらくすると忘れてやらなくなった経験がある人もいるのではないでしょうか。自己啓発本を読み返すことで、取り入れようと思ったことが習慣になる可能性があります。
自己啓発本から、行動に繋げよう
- 自己啓発本は一時的な高揚感があり、依存してしまう可能性がある
- キャリアポルノに陥っていることに気づく必要がある
- 自己啓発本を読んだ後は行動に起こす
自己啓発本を読むことは決して悪いことではありません。しかし、キャリアポルノの中毒性・依存性について自覚しないまま自己啓発本を読み続けても、時間を無駄にする可能性があります。結局、自己啓発本に書かれているのは他人の考えや他人の成功例でしかなく、実行するのは自分自身です。
「読むだけで満足していないか?」と自分自身に問いかけ、客観的に自己啓発本を読む姿勢が大切です。1冊読んだら、その本から学んだことを即1つは実践するようにするなど、行動に移すことも大切です。
本記事を参考に、「キャリアポルノ」に陥らないように気をつけてみてはいかがでしょうか。
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