沖縄県宜野湾市に置かれている米軍の名護市辺野古移設をめぐって、座り込み等の反対デモが相次いでいる。地元住民の意見を無視し、ボーリング調査が再開されるとして反発は拡大するばかりだ。
普天間基地移設に起こる波紋
普天間基地移設をめぐっては、度々住民からの批難が起こっている。今回の移設でも、県民や市民の理解を得られていないという問題がある。
基地移設に反対する声
今回の基地移設に関する反対意見は県民の総意に近いと言われている。鳩山首相時代により県外移設が主張され、辺野古への基地移設案が宙に浮いたこともあり、今回の県内移設作業が開始したことに対して県民は大きく落胆している。
基地が建設されると、住民への環境的被害は増加する。騒音や軍用機による事故、米兵が絡んだ事件等が報道されることは多い。さらに沖縄県国内に基地を移設する場合、沖縄と本土の溝が拡大するとの懸念もある。辺野古移設は今ある海を埋め立てて基地を建設する予定のため、今ある騒音等の被害は軽減される可能性があるが、自然が破壊される可能性が大きいことは言うまでもない。
名護市基地移設の現状
前沖縄知事が名護市に埋め立て地をつくり、県内移設実施を承認したことを根拠に現政府は県内移設作業に着手しているようだ。
しかし、現沖縄県知事の翁長氏選出の知事選や前回の衆院選では共に「県内移設反対」派の候補者が勝利している。この選挙結果を受けて安倍首相は、「真摯に受け止めたい」とコメントしているにも関わらず基地建設に向けた作業が実施された。これに対して県民が反対の意思を唱えるも、強制排除が行なわれている。
翁長知事は、前沖縄県知事の審査手続きや法律上の不備を検討するために第三者委員会を設置、その検討が行なわれている。この結果をもとに、翁長知事は政府への異論を唱える見通しだ。
辺野古基地移設の問題は沖縄県だけではなく、日本全体の安全保障に関わる問題である。国民全員がこの問題と向き合うことが今求められているかもしれない。
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