あなたは、通勤や休憩の時間など、ちょっとした空き時間に暇を感じることがありますか? 街中を見渡すとわかるように、多くの人がスマートフォンの利用などで、ちょっとした空き時間を過ごしていますよね。
フロンティア・マネジメント代表取締役の松岡真宏氏によれば、このような「すきま時間」を暇に感じるのは、その「すきま」を埋める価値が生じたからだそうです。
今回、そんな松岡氏の著書である『時間資本主義の到来』から、現代における時間の価値の「あり方」について、一部をご紹介します。
本のハイライト
スマホ時代、「すきま時間」の価値
スマートフォンを始めとした情報通信端末の発展と、それに伴うインターネットサービスの開発によって、スマートフォン時代の以前と以後では、時間に対する価値観が変容していると著者は述べています。
人々がスマートフォンを手にし、「PCの画面の前」という空間から解放されたことで「かたまり時間」でなければ不可能だったことが、「すきま時間」で行えるようになりました。そのため、年々「すきま時間」の価値が上昇しているそうです。
時間資本主義の経済
テクノロジーの進歩によって、時間にはさまざまな価値が生じるようになったのが時間資本主義の時代。経済においても、時間の価値は高まっているそうです。
時間資本主義の時代では、物やサービスを利用するとき、「時間価値」という要素が組み込まれるようになりました。その「時間価値」には2種類あり、「節約時間価値」と「創造時間価値」に分けられます。
「節約時間価値」
「節約時間価値」というのは、家事の時間を短縮できる日用品などの商品や、スマホを確認するだけで自動的に情報を集めてくれる「ニュースキュレーションアプリ」などのサービスに含まれる時間価値のこと。
物やサービスを使うことで時間が短縮でき、他の時間を有意義にすごせるという価値のことを指します。
「創造時間価値」
「創造時間価値」というのは、長い時間をゆったりと過ごせるカフェや、ファストフード店には無い落ち着きやコース料理など、じっくりと味わう料理を提案するレストランのサービスに含まれる時間価値のこと。
「節約時間価値」とは異なり、物やサービスを使うことそのものが有意義な時間になるという価値のことを指します。
今回、『時間資本主義の到来』という本から、現代における時間の価値の「あり方」に着目してご紹介しました。他にも、高齢化や都市化に伴う時間の変容についての分析も書かれており、現代の時間の概念の新しさを知ることができます。気になった方は、ぜひ手にとってみては?
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