もしも、今日まで働いていた場所を明日失ってしまうとしたら、きっと平気ではいられないでしょう。ショックの大きさで、すぐに立ち直ることも難しいかもしれません。
しかし、「ピンで立つ」ことができていれば、どんな困難な状況も必ず乗り越えられると伝えるのが、藤巻幸大氏の『人生を楽しみたければ ピンで立て!』という本。「ピンで立つ」ために必要な思想とはなんでしょう?
いつ何が起こるか分からない時代。この本の一部から、リスタートを切れる考え方を中心にご紹介します。
ピンで立つ、とは
会社が人を雇うのは、利益追求に必要な人手を確保したいから。著者は、「自分が働くことで何を成し遂げたいのか」という大きな志を持って、会社でなく自分のために働く必要があると語ります。
「会社が自分の幸せを考えてくれている」という幻想を抱いて働くのは、ある意味楽でしょう。しかし、それが崩れてしまったときに待っているのは破滅的な状況です。だからこそ、「この仕事をしたいからそれができる場所にいる」と考えるような、常に自分の頭で考えて自分の志を貫いていく「ピンで立つ人間」になる必要性が訴えられています。
「ピンで立つ」が示すマーケティング
マーケティングと言われたとき、「モノを売るために必要なもの」と考えがちかもしれないですが、著者はもっとシンプルに「相手の側に立って物事を考えること」と考えています。
大切なのは、人を楽しませる商品やサービスを世に送り出せるような「顧客目線」。マーケティングの能力はあらゆるシーンで活用できるので、イメージを入れ替えてスキルを高まることで、ビジネスだけでなくプライベートも豊かなものにできるはず。
人生は「楽しむ」より「楽しませる」
さきほど「楽しませる(=顧客目線)」という話をしましたが、人生においてもそれが重要だと語られています。
もちろん、自分で「楽しむ」ことだって楽しいです。しかし著者の場合、自分の趣味を楽しんだあとは少し寂しい気持ちになると言います。それは、それらの楽しみがその場限りの刹那的な楽しさでしかないから。
逆に、人を「楽しませる」ことは、楽しさがその場限りでは終わりません。それどころか、細胞分裂のように何倍にも増殖していきます。また、新たな人との出会いに繋がる可能性も。人を「楽しませる」ことは、次の楽しみにもつながる楽しさです。
常に自分の頭で考えて、自分の志を貫いていくことの大切さを示した『人生を楽しみたければ ピンで立て!』。気になった方は、ぜひ一度お手に取ってみては?
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