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【会計ソフト比較】確定申告間近!人気クラウド会計ソフトを徹底比較

U-NOTE編集部

2015/01/30(最終更新日:2015/01/30)

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 「腕に自信があるからフリーになりたい」と思っていても、本業以外の部分で独立にはクリアすべき課題はたくさんある。中でも会計業務は多くの独立希望者を悩ませるポイントではないだろうか。 

 特に所得申告時、最大限の控除が受けられる青色申告を行おうとした場合、複式簿記での記帳に加え、確定申告書Bや青色申告決算書の提出という、知識を要する作業が必須となる。会計知識ゼロの場合、この時点で萎縮してしまいそうだ。しかし、このハードルさえクリアすれば控除額は最大で65万円。資金繰りが大変な独立間もない時期は特に、この控除を受けない手はないだろう。

 クラウドサービスの普及により、こういった個人事業者を悩ませる会計作業の負担を劇的に低減するサービスが台頭してきている。いわゆるクラウド会計ソフトだ。

 クラウド会計ソフトは、従来のパソコンにソフトをインストールして使用するパッケージ版のものとは異なり、webブラウザ上で作業を行えるため使用PCのOSの制限がない。また、入力したデータがクラウド上にあるため、いつでもどこでもネット環境とPCやスマホ、タブレットさえあれば経理業務ができるのも魅力だ。さらにweb上の銀行やクレジットカードの取引情報なども自動取得でき、それを帳簿に反映してくれるという圧倒的な利便性も発揮する。

 しかし、個人事業立ち上げの段階のユーザーにとって、最も歓迎すべきは確定申告書B、さらに青色申告決算書を自動で作成してくれる点ではないだろうか。

 今回は会計知識ゼロの個人事業主が青色申告のために初めてクラウド会計ソフトを導入する、という視点から主要クラウド会計ソフト3種を比較してみたい。 

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主要クラウド会計ソフト3種の料金比較 


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 今回比較する会計ソフトは、マネックス証券の社員が独立後立ち上げた「MFクラウド確定申告(以下MFクラウド)」、元Googleの社員が独立して立ち上げた「freee(フリー)」、そして会計ソフト大手の弥生がリリースした「やよいの青色申告オンライン(以下やよい)」の3種だ。

 各社無料プランを用意しているが、「個人事業主が青色申告で最大の控除を受ける」というテーマから見ると、3社ともに“お試し”の要素が強く、少々実用性に欠ける。そこで、今回は年間有料プランでの比較を行いたい。 

 まず、どれもが年間1万円を切る低価格を実現しているのは嬉しいところ。freeeが若干高い印象を受けるが、月割りで考えると最高価格のfreeeが816円で、最低価格のやよいは720円。その差は100円にも満たない。価格面で考えるとどれもが検討対象に入るといっていいだろう。

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データ入力機能はMFクラウド、freeeがリードしている印象


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 さて、ここからは肝心な機能面で比較してみよう。クラウド化された会計ソフトの大きなメリットの一つは銀行、クレジットカード等の入出金情報を自動取得し、帳簿に反映できる点にある。さらに自動取得されたデータはソフトによって勘定科目が自動で仕訳される。 

 例えばクレジットカードの明細に「◯◯カメラ」とあれば「消耗品費」のように、明細の文脈を解析しそれに適した仕訳を提案してくれる。従来の手作業での仕訳と比較し、作業量を大幅に軽減してくれるのだ。 

 さらに自動仕訳は使うごとに洗練され、自動提案の精度が上がってくる。使えば使うほど、作業は簡単になっていくというわけだ。今回取り上げる3種はどれも自動仕訳機能を備えている。 

 ただ、唯一やよいの場合は、金融機関からの情報取得をZaimやMoneyLookなどの他ソフトに依存している。自動情報取得を実現するために他のソフトのアカウントを作らねばならず、少々の煩雑さは否めない。その点ではワンストップで情報取得可能なMFクラウド、freeeが便利そうだ。 

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3つの会計ソフト全てが青色申告必要書類を自動作成! 

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 次は、今回最大の見どころである青色申告の書類作成に関してだ。結論から言うと今回比較する3つの会計ソフト全てが、必須となる確定申告書B、青色申告決算書の自動作成に対応している。 

 本来、申告には複式簿記という複雑な帳簿記入が要求されるが、出金・入金のシンプルな記入をするだけで、自動で複式簿記化してくれる点も、会計に不慣れな個人事業主には嬉しいところだろう。 

 また、3ソフト全てが単純な帳簿機能だけでなく、キャッシュフローや試算表などのレポート機能も備えている。現在どれくらい収益が上がっているかを分かりやすく可視化してくれるこのレポート機能は、事業を推進していく上で大きな示唆となるだろう。 

 さらに今回は見積書、納品書、請求書などの出力面にも注目してみた。特に人手の少ないフリーランスの場合、これら出力関連業務は可能な限り時間を圧縮したいところ。この点では、もともとMFクラウド確定申告の機能であった請求書機能をスピンオフしてサービス化されたMFクラウド請求書が、一歩先を進んでいる印象だ。 

 なぜならMFクラウド請求書は請求書だけでなく、見積書、納品書、領収書にいたるまで、得意先に対する郵送作業まで対応可能。一方、やよいと連携する請求書サービスのmisocaは郵送対応が請求書のみとなっている。freeeはweb上でのサービスの完結を意図しているのか、書類の郵送機能は持っていない。 

 多くの企業が、まだまだ「紙」での請求書類提出を求める現状を考慮すると、「書類作成から郵送までワンストップ」で対応できるMFクラウド請求書の多機能ぶりは注目に値するだろう。 

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初心者注目のサポート体制は? 

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 最後に会計初心者なら知っておきたい、各会計ソフトのサポート体制に関して比較してみよう。 

 MFクラウドは、FAQ、メール、チャット、電話(フリーダイヤル)による、手厚いサポート体制をとっている。一方、freeeも4種全てを揃えているが、電話だけは新規導入ユーザーを対象とした期間限定対応になっているようだ。メールか電話か、利用者の好みによって分かれるところだが、電話によるサポートを受けられる点は初心者にとって大きな安心材料になるのではないだろうか(電話サポートはあくまでソフトの利用に関するサポートで、税務相談については対象外であることを頭に入れておきたい)。 

 最後にやよいだが、サポート体制はFAQのみと今回のプラン比較では一歩劣る結果となった。 

 しかし、年間1万2,960円(キャンペーン価格初年度6,480円)のベーシックプランにアップグレードすると、メールや電話でのテクニカルサポートが受けられる他、オペレーターと画面を共有してのサポート、さらには電話での経理業務相談まで可能というホスピタリティを発揮する点を追記しておきたい。 

クラウド会計ソフト比較のまとめ

 今回のクラウド会計ソフトの比較内容をまとめると、各社、各項目で僅差となったが、会計知識ゼロから青色確定申告を目指すという視点からすると、サポート体制の充実度、総合的な費用対効果によってMFクラウドがややリードしている印象だった。 

 しかし、会計ソフトは慣れやユーザーの会計知識によって作業効率は大きく変わる。更に、クラウド型会計ソフトであるがゆえに頻繁な機能アップデートが期待でき、3つの会計ソフトともに今後も洗練度は大きく向上していくだろう。実際に導入していくにあたっては、まず無料プランを試してみて、自分にとって作業フローが心地よいかどうかという点で判断するのがベストではないだろうか。 


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