「こんなにハードな働き方は続けられない」「仕事が忙しくて、仕事と家庭を将来両立させている姿が描けない」ーーこのように、結婚・出産後も独身時代と同じペースで走り続けられるイメージが湧かず、将来のキャリアに不安を抱く営業職の女性は少なくありません。
また、女性営業職が増えたとはいえ、業界によってはまだまだ男性中心の会社も多いです。同じ会社に女性営業職のロールモデルがおらず、自分の将来像が描けないがゆえに転職を考える人も多いかもしれません。
しかし、本当に女性にとって営業職は、長く働き続けるのが難しい仕事なのでしょうか?
同じ営業職でも、会社や業界が違えば業務内容は多種多様
「営業職は長く続けられない」と思っている女性の話を掘り下げてみると、会社の業務環境や現職の業界の仕事がハードだというだけで、実は「営業」という職種自体がボトルネックになっている訳ではないことも多いのです。
一口に「営業職」と言っても、その業務内容や働き方は実に様々。個人相手の営業と法人相手の営業では営業方法に大きな差があります。また、新規開拓中心の営業と既存顧客のフォローを主とするルート営業もあります。
このように、ターゲットとする顧客層や取り扱う商品が異なれば、営業手法や働き方も異なるもの。現在、営業職に就いている人は他の営業職を知らないがゆえに、自分のしている営業が、営業職の全てだと思いがちです。しかし、会社や業界を変えれば営業職を諦めずに、仕事と家庭を両立させた理想の働き方が実現出来るかもしれません。
営業職を諦めないキャリア転換二大パターン
では、営業職に就いたまま仕事と家庭を両立させて働くには、どのような選択肢があるのでしょうか? ここではキャリア転換の二大パターンをご紹介します。
営業スタイルの転換
不特定多数の相手に対して売り込む新規営業のような営業スタイルでは、飛び込み営業など、忍耐力や体力を要するハードなものも多く、家庭との両立が大変だと感じる人も多いでしょう。しかし、ルート営業であれば決まったお客さんに対しての営業となるので、家庭との両立も不可能ではありません。
また、ホームページや広告を見て問い合わせをしてきた人や、展示会に訪れた人に営業をかける「反響営業」という、確実にニーズのある相手だけをターゲットとしている営業スタイルもあります。
大手企業の場合、見込み顧客へのアポイント取りを専門部署に任せたり、社外に外注したりしていることも多く、営業はアポイントが取れたところだけを訪問すれば良い場合もあります。
業界の転換
企業の中にもメーカーや商社のように有形商材を扱う企業と、ITシステムや広告、コンサルティング会社のように無形商材を扱う企業があります。無形商材を扱う営業職であれば、自身の提案力や企画力を活かして仕事が出来ます。企画力を活かしての営業職であれば、長期的に続けても価格競争に陥りがちな商品を扱うより、やりがいを持ち続けることが出来るのではないでしょうか。
商材や業界にこだわりすぎないで!
もし、長期的に営業職で働き続けることを視野に入れた転職を考えているのであれば、執拗に商材や業界にこだわるのではなく、産休制度や育休制度など会社の福利厚生にも目を向けるべきです。
この時に注意したいのは、制度の有無だけでなく、福利厚生の「利用実績」にもきちんと目を向けること。どんなに良い制度が用意されていても、利用実績があまり無ければ利用しにくい会社である可能性も高いです。また、このような情報はホームページ上で公開されていることもありますが、公開されていない場合も多々あります。内定が出てから入社までの間に事前に会社側に確認しておいたり、その会社の社員に知り合いがいる場合などには事前に話を聞いておいたりしておくと良いでしょう。
独身の頃は仕事一筋でも、家庭を持てば家庭に重きを置く価値観に変わることもあります。だからといって、「家庭を持ちながらの営業職は無理だ」と安易に諦める選択をしたり、商材や業界にこだわりすぎて視野を狭めてしまったりすることなく、視野を広く持って見ることが大切です。
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