仕事をしていると、多くの人と出会う機会がある。その中で「この人、頭の回転が速いな」と思う人に出会ったことは誰しもあるだろう。そして、そんな人に憧れを抱きつつも、「頭の回転の速さは先天的なもの」と諦めている人も多いのではないだろうか。
頭の回転が速いとはどういうことか
頭の回転の速さは先天的なもの、と決めてしまうのは早計かもしれない。まずは、頭の回転が速いとはどういうことかを考えてみよう。
論理展開力がある
「一を聞いて十を知る」という言葉がある。わずかな情報から全体像を理解できる人は、まるでパズルのピースをはめていくように様々な情報を論理立てて想定し、現実性の高いものから整理している。つまり、一瞬のうちに
・ 現状把握(今、どのような状況なのか)
・ 原因(なぜそれが起きたのか)
・ 今後の展開(今後どうなるか)
・ 対応(自分はどう対応すればよいのか)
・ 妥当性(その予想・対応でよいのか)
といったことを考えているのだ。
柔軟性がある
頭の回転が速い人は、予想外の事態に陥っても、そこから状況を理解し対応できる。これは、その思考経路が既にできあがっているからだ。
また、普段から様々な可能性について考えているため、一般的には想定外と思われる事態もすでに想定していることすらある。そのため、状況に対する順応性が高く、柔軟性があるのだ。
頭の回転を速くするためには、会話が適切
頭の回転が速い人は、これらのことを高速で行っている。そして大切なのは、彼らがこれを生まれつきできていた訳ではないこと。長い間繰り返し頭を鍛えてきたからこそできるようになったということだ。
つまり私たちも、頭を鍛えていけば徐々に頭の回転を速くすることができる。では、頭を鍛える方法として最も効果的な方法は何だろうか? 答えは「会話」。その理由は以下の三つである。
会話は論理的に行われる
会話は相手とのキャッチボール。相手の言ったことを理解し、それに対して自分の考えを整理し、返事をすることが求められる。
この時、人は自然と自分の考えの理由や根拠を論理的に考える。そうでなければ、相手に納得してもらえず会話が噛み合わなかったり、続かなかったりするからだ。会話は強制的に「論理的に考える」ことが求められる場でもある。
速いレスポンスが求められる
メールや手紙であれば、文章をよく読みよく考えた後で返事をすればよい。しかし、会話だとそうはいかない。その場で聞き、その場で考え、その場で返すというリアルタイムな対応が求められる。会話は頭に「速く動け!」と適度な圧力をかける役割もあるのだ。
頭も筋肉と同じで、圧力をかけて鍛えれば鍛えるほど、徐々に強くなっていく。最初は速いレスポンスができなくても、続けることで思考のスピードは速くなるだろう。
人によって展開が異なる
会話の返事や展開は、話している相手によって異なる。そのため、多くの人と話せば話すほど自分の思考の幅も広がっていくのだ。それを積み重ねると、わずかな情報から話の展開の様々なパターンを想定できるようになり、状況に対して上手く適応していけるようになる。
頭の回転を速くすることは、一朝一夕にできるものではない。小さなトレーニングを膨大に積み重ねる必要がある。その点で「会話」は、頭の回転を速くするのに効率的であり、今日からでも取り組める方法だ。
自分は頭の回転が遅いのだと諦めていた人も、上記のことを意識した会話を試してみてはいかがだろうか。
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