東京駅開業百年を記念して限定デザインのSuicaが販売されたのは先月二十日のことだった。想定以上の購入希望者が殺到し、混乱を引き起こしたためJR東日本は再発売を決定した。
騒動の発端は
先月二十日に当日販売のみとして販売された東京駅開業百周年記念の限定Suica。15000枚のSuicaが用意されたが、それを遥かに上回るとみられる購入希望者が徹夜で並ぶ事態となり、大混乱を招いた。東京駅側はこれを受けて混乱を落ち着かせるためか、突然の販売中止を発表。当然、長時間待っていた購入希望者たちは納得がいかず、騒動へと発展していった。
無視できない「転売屋」の存在
一連の騒動で重要だったのはいわゆる「転売屋」と呼ばれる人たちの存在だろう。先月の記念Suica販売直後にはネットオークションで多数の記念Suicaが出品された。こうした「転売屋」の存在により購入希望者全員に行き渡らなかったという事実があるのだ。
再販売では十万枚増刷
これら一連の騒動を受け、JR東日本は再販売を決定。年度内に10万枚を用意し、予約フォームもインターネットと郵送の二種類から選べるようにした。10万枚という枚数を用意したことについてJR東日本は、「購入希望者全員に行き渡る予定」としている。現地でのみの販売という形をとった先月とは異なり、地方在住者などにも配慮した形となる。
今回JR東日本は再販売を決定したが、そのことが今回の一連の混乱を根本的に解決することにはなりえない。JR東日本の杜撰な管理体制や転売行為が抱える問題を根本的に解決することが求められているのではないだろうか。
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