意識の中で根付いている、親や社会から教えられた様々なルール。それらは私たちが判断に迷ったときの意思決定を助けてくれますが、一方で自身の殻を破る妨げになってしまっているかも。
旅行代理店や大学自治会など、幅広い分野で30年を超えるマネジャー経験を持つリチャード・テンプラー氏は、「他の人が決めたルールにただ従うのではなく、従う価値があるかどうか、自分で確かめなければならない」と述べています。
そんな彼の著書『できる人の自分を超える方法』は、自分の意識を変革するきっかけが作れる1冊。その内容の一部を今回はご紹介します。
成功とは何かを自分で決める
自分の人生が成功したかどうかを測れる物差しとは何でしょうか? お金? よい仕事? 確かにこれらは成功を測る一般的な基準ではありますが、必ずしも正しい基準とは限りません。
著者によると、成功を測ることができる唯一の基準は、「自分が人生に満足するために必要なものを手に入れたかどうか」。もし「お金や仕事では満足できない」と感じるなら、あなたが人生に求めるものは別のところにあるのかもしれません。
ネガティブな気分をポジティブな言葉で表す
一緒に旅をするなら、悲観的な人よりも陽気でアグレッシブな人の方がよいですよね? 自分自身も、一緒に旅をするパートナーを変えるように、ネガティブ思考からポジティブ思考に切り替える習慣を持つと気分が上向きになります。
もし「やる気が出ない」という気分が押し寄せてきたときは、それを「自分の気持ちに正直」とポジティブな言葉で表現することに取り組みます。意識して続けると、数日で日常の基本的な気分に変化が生じていることが自覚できるそうです。
「困った人」の心にも一歩近づく
わざと相手を貶すようなことを言ったり、自慢話ばかりしていたりなど、誰もが「感じが悪い」と思う人は色々なところにいます。彼らがなぜ、そんなことをするのか不思議に思いますが、著者は彼らの動機は理解できるよう。
例えば、自慢ばかりする人。彼らの中には、子どもの頃に親から褒められなかったり、必要以上に厳しくされたりした人が多いそうです。自信がないからこそ「自分は大丈夫」と常に確認する必要に駆られているのだと著者は言います。他人を貶す人も同じで、自分をちっぽけな存在だと感じて不安だからこそ、他人を小さくしないではいられないようです。
完全にイライラが解消されるわけではないですが、その人の行動の動機が理解できると、その人と付き合うのが少し楽になるそう。それだけでも、相手の立場に立って考える価値はあると語られています。
自身の中に根付いた考え方を変えることは簡単にはできません。だからこそ、今までとは違う価値観を取り入れられれば、それだけで殻を破ることに繋がりそう。今の自分を超えたいと思った方は、この本の内容を詳しくチェックしてみては?
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