HOMEビジネス 問題解決でありがちなミスはもうしない。四つのステップを踏む問題解法「KT法」とは

問題解決でありがちなミスはもうしない。四つのステップを踏む問題解法「KT法」とは

a.s

2015/03/11(最終更新日:2015/03/11)


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 仕事をしていると、問題が発生することは日常茶飯事だ。そして、問題解決の過程で陥りがちな状況が「先入観にとらわれる」「定義を明確にせず議論する」「結論を急ぎ対策に飛ぶ」「自説に固執する」などである。これらのせいで問題が解決せず、仕事がなかなか進まないという経験のある人も多いだろう。

 これらの陥りがちな落とし穴に陥ることなく的確な対処法を取れるように作られた問題解決法が「KT法」だ。

「KT法」とは?

 KT法とは、1950年代に米国のシンクタンクに勤務していたケプナーとトリゴーが、アメリカ空軍における意思決定プロセスを分析し、考案された問題解決方法である。必要な情報を集め、的確な結論を合理的に導き出すための思考プロセスを体系化したものだ。

 この問題解決方法は、論理的思考、クリティカルシンキングなどのスキル習得にも役立つと言われている。

「KT法」の四つのステップ

 KT法を行なう際には、「状況分析」「問題分析」「決定分析」「潜在的問題分析」の四つのステップを経ていく。

状況分析(SA:Situation Appraisal)

 状況分析とは、実際に直面した問題を細分化して整理し、優先順位をつけて取り組むべき課題を作成すること。そして、現状(事実)と理想(期待していること)に分けて整理し、誰がいつまでに何を行うかを考える。

 この時に注意すべきは、「先入観にとらわれた見方をしていないか」という観点から自分を常に疑うこと。結論ありきで現状を見てしまうと、適切な問題解決方法を導けない。

問題分析(PA:Problem Analysis)

 問題分析とは、問題が起きた原因を究明すること。状況分析をさらに細分化し、問題の真の原因を探し出す。また、最も可能性の高い問題の原因を想定したら、想定原因をテストし裏付けをする。

 この時に気を付けるべきは、結論を急ぐあまりに、原因を解明せず対策案ばかり出してしまわないことだ。どんな素晴らしい対策を考えたとしても、原因に見合ったものでなければ意味がない。

決定分析(DA:Decision Analysis)

 決定分析とは、複数の対策の選択肢から最適案を決定するプロセスだ。期待成果・制約条件・リスクなどを幅広い観点でバランスよく考慮し、主観・客観を使い分け、効果・効率・納得性の高い決定を行う。

 この時に気を付けるべきは、定義を明確にしないで議論・決定をしていないか、また議論・決定をする際に固定観念にとらわれていないかである。

潜在的問題分析(PPA:Potential Problem Analysis)

 潜在的問題分析とは、決めた目的を予定通り達成する可能性を高めるための分析である。対策を行うことで起こりうるリスクを想定し、その原因に対処し発生確率を低めるよう努める。

 この時に気を付けるべきは、自説に固執しないで謙虚にリスク対策を受け入れることだ。問題が起こる前の予防対策と起こった後の発生時対策の2本立てで潜在的なリスクを防ぐ。


 世の中には様々な問題解決方法がある。しかし、それでも解決できない場合は、あなたも落とし穴にはまっているのかもしれない。そんな時は、一度立ち止まり、合理的な解決方法「KT法」を試してみては?

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