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お母さんが一日で一番大変な時間「ママロック」とは?――渋谷で働くママが語った、「子育て」のリアル

hotaka

2015/05/15(最終更新日:2015/05/15)


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お母さんが一日で一番大変な時間「ママロック」とは?――渋谷で働くママが語った、「子育て」のリアル 1番目の画像

 「働き方の未来をつくる7日間」というコンセプトのもと、2014年11月19日(水)〜25日(火)の間で開催されたイベント「TOKYO WORK DESIGN WEEK 2014」。

 「働き方」に関する数多くのセッションが行われた中、ここでは「渋谷ではたらくママ社員トーク 育休後のリアル」というセッションで語られた内容をお伝えしていく。

登壇者

株式会社STRIDE 代表取締役社長 石田裕子氏
株式会社サイバーエージェント 人事本部 労務グループ所属 田村有樹子氏
東京急行電鉄株式会社 渋谷開発事業部 課長補佐 樺幸世氏
株式会社マードゥレクス 経営企画部 経営統括室所属 野村陽子氏

モデレーター

主婦と生活社 CHANTO編集部 CHANTO編集長 山岡朝子氏

見出し一覧

・渋谷で働くママが「育休・子育て」のリアルを語る!
・19時から21時過ぎまでの時間が最も慌ただしい
・料理の献立などはネットのサービスを活用!
・「自分の時間を確保する」ことは欠かさない
・夫婦で役割分担をしながら、子育て・仕事の両立を図る

渋谷で働くママが「育休・子育て」のリアルを語る!

山岡:では早速、この4人の登壇者の方に自己紹介も兼ねて、仕事の今の状況や復帰に至るまでの経緯などを少しお伺いしていきたいと思いますので、石田さんから順番にお願いします。

石田:初めまして、石田と申します。よろしくお願いします。株式会社STRIDEは、サイバーエージェントの100%子会社になりまして、そこの代表を務めています。今は、4歳と0歳の2人の子どもがおりまして、出産してから2ヶ月で仕事に戻ってますので、産休・産後休暇後のリアルを今日はお話し出来ればなと思っています。よろしくお願いします。

田村:皆さん、初めまして。サイバーエージェントの田村有樹子と申します。今日はよろしくお願いいたします。私は2005年にサイバーエージェントに入社し、2009年に双子の男の子を授かりまして、1年と2、3か月かな、産休・育休をいただいた後に職場に復帰して、今は3年目に入ります。

 業務としては人事の方で労務だったりとか、実際にパパ、ママと接して、育休の手続きや制度を作ったりしています。今日は、自分自身が産休・育休から復帰してということや、実際に働いていく環境をどうしたいとか、そういった企業の皆様ともお話し出来ればと思っておりますので、どうぞよろしくお願いします。

樺:初めまして、東京急行電鉄の樺と申します。仕事は、渋谷開発事業部というところで今、駅の工事しているのですが、渋谷の街がもっと魅力的になるように街のブランディングっていうのを担当しております。

 子どもは、8歳と3歳の子どもがおりまして、旦那は四国に単身赴任中というような状態です。育児休暇は、1人目の時に1年間取りまして、2人目の時は保育園に入れず待機児童になってしまい、あと一週間、認証保育園から連絡がくるのが遅かったら退職というところまで追い込まれたという状況を持っていますので、育児休暇中の方、何かそういった保育園の悩みですとか、そういったことも含めてお話できればと思います。どうぞよろしくお願いいたします。

野村:株式会社マードゥレクスの野村と申します。本日、皆様にサンプル品をお配りさせていただいたのですが、エクスボーテという化粧品メーカーで今、経理、総務、法務。今月から人事の新卒と中途の採用も担当させていただいています。

 社員数が少ないので業務範囲はかなり広いんですけど、今4歳の女の子と1歳7か月の男の子がおりまして、入社してから二人を出産し、育休を取らせていただきました。

 2人目の子供が昨年の3月に生まれているので、4月から復帰して半年ほど経っているような状況です。1人目よりも2人目を出産してからの復帰の方が仕事も楽しく、生活も非常に充実しているので、その辺のお話を今日は出来たらなと思っております。

19時から21時過ぎまでの時間が最も慌ただしい

山岡:ありがとうございました。温かい雰囲気ですね。それではまず、育休後のリアルというタイトルですので、実際にこの4人の方がそれぞれ、仕事と家事をどのような時間割の中でやってらっしゃるかっていうのをちょっと見ていきたいと思います。

 実は私の担当しております雑誌の「CHANTO」でも、働くお母さんたちの時間割っていう企画は大変人気があるんですね。私も取材で聞いたことがあるのですが、「ママロック」っていう言葉があって、お母さんにとって一番大変な時間が、朝の6時から朝の9時までと夜の6時から夜の9時まで。

 それがママロックっていう大変な時間帯らしいです。その時間をどうやって上手に過ごすかっていうことで、ちょっと皆さんの時間割を見ていきたいと思います。スライドお願いします。これは石田さんの一日ですね。石田さん、いろいろ補足しながらご説明いただいてもいいですか?
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石田:ご覧になっての通りなんですけれど、すみません、シンプルで。平日の日常ということで、毎朝6時に起きて、出勤まで朝食だったりとか着替えがあったりとかを一通り準備して、私は9〜18時というフルタイムで働いています。出勤後、19時に保育園にお迎えに行っているというような状況です。

 今、上の子が認証保育園に入っているんですけど、5か月につい最近なった下の子の方は、実はまだ入れていなくて……。実家の母に預けたりとか、勤務先が渋谷なので渋谷の近くの無認可の保育園にうまくローテーションしながら、上の子と下の子とバラバラのところに送り迎えをしているというような形になります。

 帰ってからが本当に慌ただしくて、夕食の支度をして、お風呂に入れて、やっと一息つくのが大体夜の9時ぐらいですね。そこから、会社のメンバーや社員とSkypeなどでやり取りをしながら、終わらなかった仕事を少しやらせてもらっています。上の子は大体22時ぐらいに寝るんですが、下の子は20時に寝かせて、どちらも寝てからがちょっとゆっくり仕事が出来る時間ということで、多分1時間ぐらい、毎日お仕事をさせてもらってますね。

山岡:この中で一番慌ただしい時間っていうのは?

石田: 一番慌ただしいのは、19時10分。幸いなことに、上の子が同じマンションの中の保育園に入っているので、送り迎えの時間自体はそんなにロスがないんですよね。帰って来た後の19時10分から21時過ぎぐらいまでが、色んなことを同時進行でやっつけてる感じなので慌ただしいですね。

山岡:大体、19時ぐらいにお迎えに行かれてから、夕食が始まるまで30分しかないということは、30分ぐらいでお食事を作られてるんですか?

石田:はい。平日のほとんどは、調理時間は10分とか15分。全然参考にならなくて申し訳ないんですけど、週末にまとめて食材を買ってきたり、ネットを利用して食材を家に置いておき、まとめて冷凍しておいたりとか。

 本当に簡単な調理しかしていないんですが、極力栄養バランスを考えてるつもりです。でも、本当に雑ですね。雑にバッと作ってバッと出すっていう。「早く食べて」っていう感じになってます。

山岡:それは、「ちゃんとしよう」って思いすぎない方がきっといいんじゃないですかね。

石田:そうですね。でも、やっぱり子どもって本当に素直っていうんですかね、せっかく作った料理も、「これじゃなくてエビグラタンが食べたい」とか言ったりするので、本当にどうしてくれようかと思うんですけれども、決められたものをちゃんと食べてっていうふうにしてもらってますね。

料理の献立などはネットのサービスを活用!

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山岡:ありがとうございます。では、次のスライドお願いします。次は、田村さんの一日ということで、田村さん、ご説明お願いします。

田村:私もすごいシンプルであれなんですけれど、実は私、今年の8月から主人側の両親と同居を始めまして、だいぶそれで本当に助かってますね。自分の両親じゃないので、他の方からは逆に、「大丈夫?気を遣わない?」ってよく聞かれるんですけど、すごくいい両親で良好な関係を築けています。

 これは同居を始める前まで、私1人でやっていたころのことを思い出して書いていたんですけど、起きるのは6時で、バタバタと毎日決まった朝ご飯を食べさせていました。保育園も、先ほど石田さんが言ってたみたいに、近くの保育園に2人とも入れたので、そこは一緒に行きます。

 ただ、双子なので私1人で抱えてとかになっちゃったり、歩くようになったらなったで寄り道とかしたりするじゃないですか。保育園行くのもすごく時間かかるし、1人じゃとても大変なので、我が家は家を出る時は主人も合わせて、4人で家族一緒に「行ってきます、行くよ」っていう感じで出てます。

 その後、私も9〜18時で働いていて、少し前までは9〜17時とか時短させていただいていたんですけど、だいたい残業になっちゃうので、19時がギリギリの時間。その日は「延長お願いします」って言って20時まで見てもらうといった感じで、常に走ってお迎えに行くような生活でした。

 夕食に関しては、私あんまり料理が得意ではなく、すごい手際も悪いし、献立作るのも苦手だったので、「ヨシケイ」っていう献立まで決めてくれるサービスなどをうまく使って作ってました。

 それでも遅くなってギリギリでお迎えに行き、家帰ってから作ると21時近くになるので、寝る時間がどんどん後ろ倒しになっていくんですね。そうすると朝、子どもたちが起きないみたいなことになるので、そういう日は保育園の帰りに子供たちを頼りの綱のファミレスに連れていき、「今日は特別ね」みたいなことをしていました。子どもを寝かしつけるのは、お風呂入った後、「9時半までには布団に入ろうね」みたいな感じでやってましたね。

 そのあと、主人が毎日遅くて23時とか0時近いんですけど、2人ともお酒を飲むのが好きなので、その時は私も起きて、ご飯と一杯で、何か夫婦で話すような時間取る、みたいなふうにはしていました。そして、0時ぐらいに寝るという生活です。今は、ご飯は両親が作ってくれたりするので、そこの慌ただしさが解消されただけでも、すごく助かってます。

「自分の時間を確保する」ことは欠かさない

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山岡:ありがとうございます。家族のサポートっていうのも、頼れるときは遠慮せず頼るというのは、一つのポイントかもしれませんね。樺さんは4時起きっていう驚くべきところからスタートなんですけど、ご説明をお願いします。

:私、夜の21時に寝ちゃうので朝型の生活をしているんですけど、4時から6時の子どもが起きるまでの時間が、唯一自分のペースで家事や情報収集ができる時間ですね。前の日の夜に洗濯機とか食洗器のボタンを全部押して寝るんですね。次の日の4時に起きて、乾燥器の中から同じ服を出してそのまま保育園の袋に入れて、それ以外のものはたたんで、食洗器のものを片付け、夕食の仕込みと朝食の準備をすると、あとは好きな事をやっていい時間みたいな形で2時間、起きてやっています。

 6時ぐらいに子どもたちが起きて来て、食事と着替えをさせるんですけど、ここは意識的に長い時間を取っていて。というのは、焦ってやらせようとすると絶対悪循環になって余計に時間がかかってしまうので、ここは子どもたちのペースで進められるように、なるべく時間に余裕を持つようにしています。

 7時15分に家を出て、保育園に子供を預けます。今、なかなか第一希望の保育園に入れなくて自転車で通っているんですけど、小学2年生の上のお姉ちゃんをこの時間に家から出してしまうと学校に着くのが早くなってしまうので、一緒に保育園に連れて行き、帰りにお友達の家に落とすみたいなことをやっています。

 そのあと、自転車を置いて出社して、今は8時半から17時半の間で働いているので、17時半に退社をし、家には大体18時20分に着きます。保育園が遠くてお迎えに行く時間を考えると上手くいかないのですが、実はありがたいことに義理の母が助けてくれていて、保育園と学童が終わった後のお姉ちゃんを家で預かってくれているんですね。

 18時50分ぐらいに義理の母が子供達を連れてきてくれるので、そこからご飯を食べて19時半くらいにお風呂に入ります。ここからがまたピークの時間になるんですど、洗濯や食事の片づけ、お風呂掃除、子どもの歯磨き、小学校の宿題や翌日の持ち物のチェックなんていうことをしているうちに20時45分になり、最後はおだやかな気持ちで寝たいので、絵本を15分だけ子どもたちと読んで21時に就寝というようなスケジュールです。

山岡:樺さんの場合は、ご主人が単身赴任されているということもあり、家事のシェアが難しいので、本当に全部自分でやられているのが特徴かなと思います。そんな中、一つキーワードだなって思ったのが、自分の時間をどうやって確保するか。多分、復帰されてすぐって自分の時間がうまく取れず、すごくストレスとかがたまる時期だと思います。樺さんは、上のお子さんが小学生という、ある意味ベテランのワーキングママなので、そういう中でこういう時間割で自分の時間を確保するっていうスタイルが確立されたのかなと感じました。

:自分の仕事と子どもの世話だけで、全く自分の時間がなくなってしまうと精神的に荒んでくるんですよね。そうなると家庭もそうですし、仕事にとってもいい影響を及ぼさないので、意識的に自分の時間っていうのを頑張って作ってますね。

夫婦で役割分担をしながら、子育て・仕事の両立を図る

お母さんが一日で一番大変な時間「ママロック」とは?――渋谷で働くママが語った、「子育て」のリアル 5番目の画像

山岡:ありがとうございます。では、次のスライドお願いします。野村さんのスライド、ありがとうございます。野村さんの1日のご説明をお願いします。

野村:私も6時に起床し、自分の身支度を先に終わらせて、6時半に主人と子どもたちを起床させて朝ご飯を食べさせつつ、上の子の髪の毛を結んだりとかしています。保育園のノートがあるんですけど、それはみんなが食事をしている間に記入し、7時半に家族全員で家を出る。基本的に朝は主人が保育園に連れていく係なので、家を出たらその場で私は駅に向かい、主人は2人の子どもを連れて自転車で保育園に向かうという形です。

 今は9〜16時という2時間時短で勤務をしているんですけど、16時に退社するのがなかなか難しいので、だいたい1時間前後残業して退社しています。駅と家のちょうど中間ぐらいに保育園があるんですが、そこに18時過ぎにお迎えに行き、2人いるとなかなかササッと帰れないので、何だかんだで19時ぐらいに帰宅する感じになってますね。

 そこから30分で夕食の準備をします。朝に夕飯分のお米をセットしておき、帰ったら炊けているという状況にしておいて、おかずとお味噌汁ぐらいを作ります。一品入魂みたいな感じで夕食を簡単に済ませ、ちょっと子どもたちと遊ぶ時間があれば少し遊びながら洗濯物を畳み、20時半ぐらいに子供たちをお風呂に入れて、21時半にはベッドに入ってます。

 上の子が生まれて半年ぐらい経ってから、読み聞かせは必ずやろうと決めているので、必ず絵本の読み聞かせをしてから一緒に寝てますね。子供たちもそれが当たり前になっています。いつも、「今日は寝落ちしないぞ」と思っているのですが、だいたい寝落ちをしてしまい、そのまま朝までというパターンが多いです。以上です。

山岡:ありがとうございます。寝落ち問題は、私も取材していてよく聞きます。お仕事を昼間されているので、子どもの寝かし付けのとき一緒に横になると、どうしてもそのまま寝てしまい、そのあとやろうと思っていた家事が全然終わらないまま朝になってしまうというのはよく耳にしました。

野村:食事が終わった後、うちは子どもと私の分の食器を食洗器に入れて、主人がだいたい22時から0時ぐらいに帰ってくるので、主人は食べ終わったのを一緒に食洗器に入れ、洗剤を入れてスイッチを押すっていう係になっています。私はお風呂を出ると、子どもたちと自分の分の洗濯物を入れてスイッチだけ押しておく。そうすると、旦那さんが帰ってきた時にちょうど洗濯が終わっているので、干して寝てもらうというように役割分担をしています。

山岡:すごい、夫婦のリレーが行われているということですね。ありがとうございます。(続く)


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