プロのコンサルタントであれば常識であることも、起業を考え始めた人にとっては知らないことが多いもの。まずは様々なビジネスモデルに触れることで、感覚を養うことから始めてみてはいかがでしょうか?
多数の大手・ベンチャー企業に戦略受託サービスを提供している中村和己氏は、数々の起業の現場を見つめてきた経験によって得たものを1冊の本に綴っていました。それが『図解でひらめく! ビジネスのヒント55』。
今回はこの本から、新たなビジネスを考える際のヒントをいくつかご紹介します。
「利益」と「規模」のどちらかを備える
事業を始めるにあたって大切なものは2つ。「利益」と「規模」です。少なくともいずれかが大きくないと事業として成功させることはできません。
「利益」が必要な理由は、必ず不況が乗るから。利益の少ない事業は不況時に資金のショートを起こしやすく、生き抜くことが難しいです。「規模」が必要な理由も同じく不況。規模が大きい事業の場合、下請けを使うことになりますが、不況時にその下請けを減らすことで自社の雇用を維持できます。
「気分のオマケ」を付けておく
数多くのヒットビジネスの背景にある隠れた勝因は「気分」。例えばスターバックスコーヒーは、季節感あるドリンクやクリエイティブなマグカップなどにより、楽しい気分を持ち込んでいます。
「気分」と「感情」は別物です。感情は一時的なものですが、気分は持続的に維持されます。従って、ビジネスに「気分」を取り入れようと考えるのなら、「買う前から楽しくて、使ったあとも楽しい」と感じさせる一貫した工夫が必要です。
モノよりも、人にとっての価値を重視する
モノを買う際は、それがどれだけ優れているかよりも自分にとって価値があるかどうかを考えがち。そのため価格を上げたいときは、モノではなく人に近い側の価値を上げるのが最も手っ取り早い方法です。
例えば、アップルの製品は良く高値で売れますが、その理由の1つはタッチが使いやすいといった皮膚感覚の話であり、通信の性能によるものではありません。
人は「これは自分に関係する」と思えば、財布の紐を緩めます。一度「モノ」から「人」に視点を移してやり方を変えてみると良いかもしれません。
実際の本にはビジネスヒントが図解で載っており、直観で分かる工夫が施されています。「文章だけではピンとこない」という方は、一度お手に取ってみてはいかがでしょうか?
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