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実行の規律「4Dx」が組織にインパクトを与える! 『戦略を実行できる組織、実行できない組織。』

Manabu Kuramoto

2015/01/12(最終更新日:2015/01/12)


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出典:www.flickr.com

 企業戦略や組織戦略において、綿密な計画立ての重要性は言うまでもないですが、それよりも遥かに困難を極めるのが実行すること。目標へ向けてどのようにメンバーを動かせば良いのか、良い方法があればリーダーの誰しもが知りたいところでしょう。

 そんな中、ゼネラルマネージャーのクリス・マチェズニー氏らの開発した「実行の4つの規律(4Dx)」が、何百もの組織の「実行力」に大きなインパクトを与えていました。

 ここでは、彼らの著書『戦略を、実行できる組織、実行できない組織。』から、その「4Dx」についての一部を皆さんにお伝えします。

戦略を実行できない根本的な原因:「日常業務」

 戦略や目標のような、リーダーが組織を大きく前進させるためにとるイニシアチブは以下の2つとなります。

・サイン型戦略(金と権限さえあれば実現できる戦略)
設備投資、増員、手順の変更、広告展開など

・行動変革型戦略(人々に行動を変えてもらう必要がある戦略)
顧客体験の向上、品質改善、対応の迅速化、接客販売など

 この2つの戦略のうち、行動変革型戦略の実行力を妨げる原因としては、「目標の曖昧さ」「コミットメント・協力の欠如」といったものが挙げられます。しかし、さらに根本的な原因となっているのは「日常業務」。

 日々の業務を回し続けるには、とてつもないエネルギーが必要です。そのせいで、チームを前進させるための焦点から目が離れてしまうことに。

実行の4つの規律(4Dx)

 多くのリーダーの場合、「日常業務」と「戦略目標」はどちらも組織の存続に必要と考えて区別しません。しかし実際には、この2つは時間・資源・労力・注意を奪い合う敵対関係にあります。
 
 行動変革型戦略に取り組むためにも、日常業務と闘うための「実行の4つの規律(4Dx)」が必要です。以下で、その4Dxを紹介します。

第1の規律:最重要目標にフォーカスする
 多く掲げた目標に漫然と取り組むのではなく、大きな変化をもたらす1つ、もしくは2つの目標に努力を集約します。

第2の規律:先行指標に基づいて行動する
 まずは先行指標と遅行指標の意味について。先行指標は目標達成に直結する活動、遅行指標は目標とほぼ同義となります。ダイエットを例とすると、先行指標がカロリーの摂取(消費)、遅行指標が体重計(kg)です。

 戦略としては、先行指標を推進する活動にチームの労力の大部分を注ぐようにします。それが遅行指標を達成するテコになるからです。

例)点検リストを100%守る、品切れを減らす、新規取引先へのコンタクトを増やす

第3の規律:行動を促すスコアボードをつける
 勝っているのかどうかが全員に分かるように、常にスコアをつけます。これはエンゲージメント(約束)を高める規律です。スコアが分からないと、人はやる気をなくしてしまいます。

第4の規律:アカウンタビリティ(説明責任)のリズムを生み出す
 チームで最低でも週1回、20〜30分程度のミーティングの時間を設けます。もちろん上司への報告だけでなく、メンバー同士の報告も必要。その際のルールは2つです。

・目標を中心議題に、毎週同じ曜日の同じ時間に行う
・日常業務の議題を入れない


 実行の4つの規律「4Dx」。実行することができれば、日常業務の忙しさの中でも戦略目標へと邁進することができるかも。もっと詳しく知りたいと思った方は、一度実際にこの本をチェックしてみてはいかがでしょうか?




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