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1人の子育ては、10人の部下のマネジメントに匹敵する!?育児参加が仕事にもたらすメリット

Rio

2015/01/24(最終更新日:2021/01/27)


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近年では、育児に積極的に参加する男性も増えてきました。男性が育児休暇を取ったり、男性の管理職が育児のしやすい環境を整えたりする動きも多くの企業で見られるように。

実は、男性の育児参加は、女性の負担を減らすだけではなく、仕事の効率アップに繋がる効果もあるといわれています。

本記事では、男性の育児参加のメリットについてご紹介します。

本記事の内容をざっくり説明
  • 1人の子育ては10人の部下をマネジメントするのに匹敵する
  • 子育てをすると仕事の効率が上がる3つの理由
  • 子育てと仕事を両立するときの3つの注意点
 

1人の子育ては10人の部下をマネジメントするのに匹敵する

「1人の子育ては、10人の部下をマネジメントするのに匹敵する」ーーそう言われても、ピンと来ない人も多いでしょう。

以下では、子育てを通して自分の不完全さを知った「東条健一」氏のお話をご紹介します。

企業のコンサルタントとして活躍する東条氏は、自閉症の娘を育てる父親です。もともとバリバリのビジネスマンだった東条氏は、娘が生まれた時には全く育児に参加するつもりはなかったそうです。しかし、娘が自閉症であることがわかり、育児に参加せざるを得なくなりました。彼は、自身の子育て経験から以下のようなことを語っています。

 

仕事ではよくマネジメント能力が大事って言われますよね。ぼくは、子ども1人の世話をした経験があるなら、それは部下10人をマネジメントした経験と一緒ぐらいだと思います。

出典:「育児をしない男は損」 自閉症の娘と向き合った父親が語る、部下10人の ...
 

東条氏は仕事人間から一転して育児を行うも、なかなかうまくいかず、今まで仕事ができる人間だと思っていた自分が何もわかっていなかったことを知ったようです。

また、育児をすることでパートナーにどのように指示を出すか、どのように役割分担をするべきかを常に考えられるようになるようです。それは、自ずと仕事にも役に立つことでしょう。

 

子育てをすると仕事の効率が上がる3つの理由

東条氏も「育児をして戻ってきた方が圧倒的にパフォーマンスが上がる」と語っているように、子育てをすると仕事の効率が上がると感じている人は多いようです。

子育てが仕事の効率を高める理由とは、一体いかなるものなのでしょうか。以下では、子育てをすると仕事の効率が上がる3つの理由をご紹介します。

 

1.限られた時間の中で仕事をこなそうという意識が働くようになる

子育てをすると仕事の効率が上がる1つ目の理由は、限られた時間の中で仕事をこなそうという意識が働くようになることです。

育児中は想像以上に時間がないものです。例えば、保育園が16時に終わるとしたら、育児中の人は16時までには、子供を保育園に迎えに行かなければいけません。

そうなると、必然的に仕事も16時前までに終わらせる必要があります。その結果、「限られた時間の中で、いかに効率よく仕事をこなすか」を考えるようになり、仕事のパフォーマンスが上がることに繋がります。

また、今まで「残業」を考慮に入れてゆっくり行っていた仕事を素早く終わらせられるようになり、早く質の良い仕事ができるようになるでしょう。

 

2.異なる視点や価値観が問題解決に繋がる

子育てをすると仕事の効率が上がる2つ目の理由は、異なる視点や価値観が問題解決に繋がることです。

実際に、育児休暇を取得したことのある人にアンケートをとった結果、育児休暇取得のメリットとして「違う視点や価値観を持てた」という意見が多く挙がっています。

子供の見る目は、新しいものでいっぱいです。子供の目線で見ると、今まで気にならなかったものが気になるようになることもあります。例えば、テーブルの角や床のほこりなどが気になるようになった人もいるでしょう。そして、それを解決するために実際にテーブルの角に緩衝材を付けたり、床を掃除したりするのではないでしょうか。

このように、他の視点から物事を考え、解決することは、分野が違えど仕事で行うことと同じです。

また、会社以外のコミュニティで異なる視点や価値観に触れることで、仕事の問題解決の糸口を見つけられることもあります。これも、仕事を効率的に進める上で役立っているといえるのではないでしょうか。

 

3.想像力や企画力も鍛えられる

子育てをすると仕事の効率が上がる3つ目の理由は、想像力や企画力も鍛えられることです。

子供を育てるには、危険を察知する力が必要になってきます。例えば、椅子に座っている子供をよく見ていないと落ちるかもしれないと想像していなければ、落ちそうになる子供を救うことはできません。

このように、子育てでは、想像力が常に試されています。また、逆に子供の想像力に驚かされることもあるでしょう。

子育てを通して鍛えた想像力は、企画力やリスク管理に繋がります。

 

子育てと仕事を両立するときの3つの注意点

子育ては、仕事にもよい影響を与えることをご紹介しました。しかし、子育てに熱中するあまり仕事ができなくなっては、子供との幸せな生活を維持できなくなる可能性があります。

以下では、子育てと仕事を両立するときの3つの注意点をご紹介します。

 

1.周囲を頼り、頑張りすぎない

子育てと仕事を両立するときの1つ目の注意点は、周囲を頼り、頑張りすぎないことです。

子供が生まれて、子育てと仕事を頑張るぞと力みすぎては、体がついていきません。自分もパートナーも初めての育児の場合はなおさらです。

お互いに負担がかかりすぎないように、お互いを気遣う精神を忘れないようにしましょう。2人だけでは、どうしようもないという状況になった場合は、家事代行サービスや周囲の人を頼ってみることをおすすめします。

 

2.仕事と家庭の時間のメリハリをつける

子育てと仕事を両立するときの2つ目の注意点は、仕事と家庭の時間のメリハリをつけることです。

忙しすぎるあまり仕事中でも家の用事のことを考えすぎたり、家庭でも仕事をのことを考えたりしている人もいるのではないでしょうか。

どっちつかずの状態では、仕事でミスをしてしまったり子供の世話を満足にできなかったりする可能性があります。

仕事をするときは仕事に集中して、ミスなく素早く終わらせるようにしましょう。

 

3.自分の時間も作る

子育てと仕事を両立するときの3つ目の注意点は、自分の時間も作ることです。

子育てと仕事を両立しようとすると、時間はいくら合っても足りなくなることでしょう。しかし、自分の心や体を大切にしないとどちらもできなくなる可能性があります。

自分の時間を作り、好きなことに打ち込む時間も大切です。パートナーと相談しながら、時間のやりくりを行うことをおすすめします。

以前に比べ、男性が育児に参加する比率は高くなってきました。男性も育児休暇を取得しやすいよう、男性管理職を「イクボス」として置いたり、マネイジメント層が積極的に育児休暇を取得したりする企業も増えてきています。

今後もこういった制度を積極的に取り入れる企業が増えてくれば、男性の育児参加が一般的になる日もそう遠くはないでしょう。

仕事にとって子育てはマイナスに捉えられがちですが、子育てを経験しているからこそできる仕事や、やりやすくなる仕事もたくさんあります。男性も積極的に育児に参加することで、今まで取り組んでいた自分の仕事をさらに効率のいいものにできる可能性があります。

上記でご紹介した、3つの注意点を考慮に入れながら積極的に育児参加をしてみてはいかがでしょうか。

 

男性が育児に参加しやすい環境に

本記事のまとめ
  • 子育てをすると仕事の効率が上がる
  • 異なる視点で物事を見ることによって想像力や企画力が鍛えられる
  • 周囲を頼り、頑張りすぎないことが大切

本記事では、子育てをすると仕事の効率が上がる理由や、子育てと仕事を両立するときの注意点をご紹介しました。

初めて子育てをする人は、子育てと仕事との両立を難しく感じる人も多いのではないでしょうか。子育ては、自分の子供との時間をたくさん取れるだけではなく、たくさんのメリットがあることをご紹介しました。

これから育児にチャレンジしようか悩んでいる人は、ぜひ仕事にも活かせることを認識し、育児にも積極的に取り組んでみてはいかがでしょうか。

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