これからの寒い季節、コーヒーや牛乳などの飲料を温める機会が増加するだろう。寒い体を温めるのに適切な温かい飲料だが、実は思いも寄らない恐怖が待ち受けているようだ。
「突沸」に注意呼びかけ
飲料を加熱した際に生じる「突沸」でやけどなどの被害者が多く出ていることから、国民生活センターが注意を呼びかけていることがわかった。9月末までの約5年間で70件の被害報告が寄せられている。
突沸は「刺激」で発生
あまり耳慣れない「突沸」だが、今や私たちの身近に起こりうる危険な現象だ。この危険な「突沸」現象は、液体が沸点に達しているにもかかわらず沸騰を我慢しているという「加熱状態」に、調味料や振動などの刺激を与えることで急な沸騰が起こるというもの。粘度が高い液体や電子レンジによる静的な加熱で起こりやすい。
コーヒーを電子レンジで温めた後に砂糖やミルクを入れると急に爆発音が発生、顔や手をやけどする被害が多発。他にも、鍋でみそ汁を温めている際に鍋が吹き飛び、やけどを負う被害も発生している。
突沸から身を守るために
予期せぬ突沸から私たちの身を守る対策を3つ、国民生活センターが発表している。それは、電子レンジで飲料を温める際には温めすぎない、温めすぎてしまった場合には電子レンジの扉を開けずに1~2分冷ます、ガスこんろやIHクッキングヒーターを使って液体を温め直す場合は火力を弱めにし、かき混ぜながら行うというもの。
上記の対策以外にも、電子レンジで飲料を加熱する前にかき混ぜておく、出来るだけ温めボタンを使用せずに時間や温度を設定しておく、鍋はこまめに混ぜる等の対策がある。
思わぬ事故で顔や体にやけどを負うことがないよう、突沸のメカニズムを知った上で、あらかじめ自分で出来る対策を行なってみてはどうだろうか。
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