12月1日から約2週間、ペルーの首都リマでCOP20(気候変動枠組み条約第20回締約国会議)が開催された。2020年以降の京都議定書に代わる枠組みについて草案を起草する狙いだ。このCOP20では先進国と発展途上国間での対立が鮮明となり、会期が2日間延長された末、最終的に温室効果ガスの削減に関しては先進国側が妥協する形で閉幕した。
COPとは?
「COP」という言葉が聞き慣れないという人は少なくないだろう。COPとは、気候変動枠組条約締約国会議の略で、大気中の温室効果ガスの濃度を安定化させることを目標とする「国連気候変動枠組条約」に基づき、1995年から毎年開催されている。
京都議定書という成果
COPが残した功績の中で最も代表的なのは1997年(COP3)に採択された「京都議定書」だ。これは、2012年までの温室効果ガス排出削減目標を具体的に定めたもので、先進国中心に削減義務が科されている。
地球温暖化の原因と言われる6種の温室効果ガスを2008〜2012年の間に1990年比で5%削減することを目的とした。
日本はこれを2008〜2012年の間に達成したが、2012年以降は原発事故の影響で原発停止後、火力発電の割合が増え、総排出量が増加。最近では温暖化対策に後ろ向きであるとする評価もある。
新たな枠組み作りが最重要課題
今回開催されたCOP20では、COPの功績である京都議定書に代わる新たな国際的な枠組みづくりが目的だった。議題となったのは、新枠組みの合意文書に含む要素、各国が国連に提出する2020年以降の目標に盛り込むべき内容、そして目標の妥当性を評価して引き上げる仕組みの3点である。
新たな枠組みでは京都議定書とは異なり、各国が削減目標を定めることになった。しかし、その削減目標を巡って先進国と発展途上国間で折り合いがつかなかった。
削減目標をもとに来年のCOP21で最終合意を目指す各国だが、今後も対立が予想されている。
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