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コピーライターに学ぶ、わかりやすく伝える方法『「そのひと言」の見つけ方−言葉を磨く50のコツ−』

Haruka Sato

2014/12/27(最終更新日:2014/12/27)


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コピーライターに学ぶ、わかりやすく伝える方法『「そのひと言」の見つけ方−言葉を磨く50のコツ−』 1番目の画像
出典:allthefreestock.com

 美しい映像と同じくらい、人の心を動かすのが言葉です。

 文化放送ラジオCMコンテスト優秀賞、日経BP賞など、様々な賞を受賞している株式会社電通のライター、渡邉洋介氏は、「仕事ができる人は、言葉ができる人」と言います。

 企画を作る際にも、内容をわかりやすく伝えつつ心に響く言葉は、武器となるはず。今回は、渡邉氏の著書である『「そのひと言」の見つけ方−言葉を磨く50のコツ−』から、人と仕事を動かす言葉を生み出す3つのコツをご紹介します。

強い事実を探す

 

たとえば前述した「東京マラソンにおいて、60代の平均タイムは20代の平均タイムより速い」という事実。
知ってみると、東京マラソンというものをこれほど表している事実はないように感じます。東京マラソンのことをもっと知りたくなったり、身近に感じたりする力が、この事実のなかにあるのです。

出典:渡邉洋介(2014)『「そのひと言」の見つけ方 −言葉を磨く50のコツ−』

 案外、自分が興味のある分野以外のことについての事実は知らないもの。虚構ではない、事実の持つ意外性が、興味を持つきっかけとなるようです。

ふくらむ言葉にする

 「ふくらむ言葉」とは、想像がふくらむ言葉のことです。

 「チョコレート3個で100円」のように値段やスペックを直接提示すれば、お得感があって良いのではないか、と思ってしまいそうですが、これは想像がしぼむ言葉。その言葉を見た本人が、それほどチョコレートを好まなければ買ってもらえません。

 これを「チョコレートを3人にあげられます」と言い換えることを渡邉氏は提案します。そうすることで、「おやつの時間に、あの3人にあげようかな」と具体的な想像がふくらむそう。
 
 その商品を買ったことで、新たにどのようなことができるかを想像させるような言葉がふくらむ言葉と言えそうです。

言葉や文章と物理的に距離をとる

 自分ではよくわかるけれど、他人に見せたら案外伝わらない、というのはよくあること。自分の生み出した言葉を客観的に見るために渡邉氏が勧めるのは、物理的に距離をとることです。

僕はA4用紙1枚に1コピーと決めて、太めのマジックペンで書いています。考えた言葉を紙に落とすと、そこでいったん冷静になります。
 次にその紙を遠くに置いてみる。離れた机に置いてもいいし、壁に貼ってもいい。物理的に遠い場所に置いてみる。すると不思議なことに自分が書いた言葉という感覚が薄れていき、このコピーが本当によいかどうかを客観的に判断できるのです。

出典:渡邉洋介(2014)『「そのひと言」の見つけ方 −言葉を磨く50のコツ−』

 このようにすることで、そのコピーに関係する知識がなくても意味が伝わる言葉になっているのかを判断できるようです。


 ここでは、『「そのひと言」の見つけ方−言葉を磨く50のコツ−』という本から、人の心を動かす言葉の生み出し方について見ていきました。

 同じ内容であっても、どのような表現を使うかによって印象は大きく変わるはず。言葉選びのコツを、本書から学んでみてはいかがでしょうか?
 

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