自分で仕事をやったほうが早いからといって、全ての仕事を自分の力だけでやりきろうとしていないだろうか。もしそうならば、いつまで経っても仕事の忙しさは変わらない。部下に仕事を任せられないならば、その忙しい状況を打破することはできないだろう。
ここでは、部下に仕事を任せる力「デレゲーション」を紹介したい。まずは、仕事を部下に任せられないと生じるデメリットからみていこう。
なぜ仕事を任せられないと損をするのか?
仕事を任せないと生じるデメリットは2つある。
1つは、長期的に見ると会社の不利益になるということ。ひとりで仕事を抱え込んでしまうと、その人がいないと仕事が止まってしまうことになる。つまり、その人物に負担が一点集中してしまい、トータルで見ると周囲に悪影響を及ぼすことになる。
もう1つは、後継者が育たないことだ。全て自分の力でやってしまうと、周囲とともに成長する姿勢がないということになる。これでは、いつまで経っても優秀な後継者は育たない。
では、どうすれば上手く仕事を任せられるようになるのだろうか?
完全なデレゲーションを目指す
仕事を任せる時にキーワードとなる言葉が「デレゲーション」だ。デレゲーションとは、経営用語として使われる場合「仕事を委任し、権限を委譲すること」という意味をもつ。
デレゲーションを実現する時は「自分しかできない仕事の範囲を区別すること」が大切になってくる。それを区別するために、まずは手持ちの仕事をリストアップすることから始める。さらに、リストアップした仕事のプロセスを細かく分け、自分でなければできない仕事を認識する。どんなに忙しい人でもほんの数十分で出来る作業だろう。
自分しかできない仕事と他人でもできる仕事を区別できたら、後は部下に仕事を任せるだけ。だが、仕事を任せる時にも心掛けておかなければならないことがある。
部下には仕事の目標と目的だけ伝える
それは、任せた仕事の目標と目的のみを伝えることだ。なぜなら細かく指導してしまうと、部下には選択の自由がなくなってしまう。それでは、部下自身が「どうしたらできるようになるか?」考えなくなってしまうのだ。
選択の自由を与えれば、結果がどうであれ仕事に責任感を感じるだろう。失敗したとしても結果へのフィードバックを確実に行うことが出来るので、部下には選択の自由を与えたほうがいい。
うまく仕事を任せることは、上司にとっても部下にとっても多くのメリットがある。部下にただ仕事を任せるのではなく、仕事の目標や目的を伝え、後は部下を信頼して任せるほうがいずれ大きな利益となって返ってくる。
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