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現状の仕事に満足してはいけない。自分の才能を最大化できる、「社内ベンチャー」が増加しているワケ

田部貴紀

2014/12/29(最終更新日:2014/12/29)


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現状の仕事に満足してはいけない。自分の才能を最大化できる、「社内ベンチャー」が増加しているワケ 1番目の画像
 
 中小企業庁の中小企業白書によると、日本での起業数は少しずつ減少してきているよう。一定の起業数自体は保たれているが、起業希望者数は年々大幅に減少していると言われている。

 その一方で、ここ数年で社内ベンチャー制度を導入している企業の数は増加しているようだ。

社内ベンチャー制度を導入する企業が増えている

 経済産業省の平成24年度総合調査研究(新事業創出支援に関する実態調査)によると、国内の大企業や中小企業の6割が社内ベンチャー制度を導入することを検討している。実際に、国内の主要証券取引所の上場企業と大企業から延べ261社が創業されている。

 最近の例では、パナソニックから企業向けのネットワークセキュリティ関連機器やソフトウェアの開発・販売を行う新会社SecuLynxや博報堂から調査ニュースサイト「しらべぇ」を運営する株式会社NEWSYなど。

 それぞれ企業の特性を生かせるジャンルで起業されている。では、なぜ今このような社内ベンチャー制度を導入する企業が増えているのか? 

なぜ増えているのか?

 歴史的に大企業側は新規事業を興しても、他社と足並みを揃えなければならなかった。その背景には、高度経済成長を迎えて日本経済が発展した同業他社の領域は犯さないという暗黙の了解があったからである。

 しかし、その風習はソフトバンクやサイバーエージェント、楽天などの多角的に事業を行っている振興ベンチャー企業の登場によって変わりつつある。大企業側が危機感を持ち始めたのだ。その危機感から大企業側でも新規事業を推し進める、社内ベンチャー制度を導入し始める動きがとられるようになった。

 もちろん社員側にも資金調達を用意する必要がない、創業メンバーを確保出来るなどのメリットがあるが、短期間で成功を収めなければならないというデメリットも存在する。

 そんなデメリットを弾き返して、成功を収めるためにはどのような能力が必要なのだろうか?

社内ベンチャーで成功を収めるために必要な能力とは?

 社内ベンチャー制度を利用して成功を収めるために必要な能力は主に2つある。

革新的なアイデアよりも熱い思いを持っている

 必ずしも革新的なアイデアや人並み外れたアイデアが必要な訳ではない。それよりも、意欲に溢れた「なんとしてでもやりきってみせる」という熱い思いを持った社員のほうが目まぐるしく変化する新興分野で活躍することが出来るだろう。

周りに仕事を任せられる

 経営者が全ての仕事を自分でやろうとしてはいけない。そうすると、経営者だけに負担が一極集中してしまうからだ。それでは、その人がいなければ何も事業が進まないという悪循環に陥ってしまう。そのため、経営者でも周りに仕事を任せられる力が必要になってくる。  


 ここ数年で導入する企業が増えてきた社内ベンチャー制度。現状の仕事に満足してしまうと振興のベンチャー企業に追い抜かれてしまう、という教訓から生まれた制度なのかもしれない。

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